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2021 Fiscal Year Annual Research Report

発育時期に特異的なPI3K-Aktシグナルを制御する分子機構の解析

Research Project

Project/Area Number 21H02495
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

西村 隆史  群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (90568099)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywordsインスリン / PI3K-Aktシグナル / ショウジョウバエ / 性成熟
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題の目的は、ショウジョウバエ幼虫の成長期から成熟期への進行に伴う、脂肪体PI3K-Aktシグナル伝達経路を制御する受容体型チロシンキナーゼ(RTK)と器官間相互作用システムの再編成を解明することである。様々な末梢組織におけるPI3K-Aktシグナル伝達経路は、体液を循環するインスリンの作用で制御されていると考えられている。一方、代表者らは、脂肪体に蓄積されるグリコーゲンを指標にして、PI3K-Aktシグナル伝達経路を制御するRTKを再評価したところ、成長期のグリコーゲン生合成に重要なRTKは、従来考えられていたインスリン受容体ではなく、Egf受容体であることが判明した。
そこで、脂肪体におけるPI3K-Aktシグナル伝達経路の機能を評価する目的で、主に細胞サイズと脂肪蓄積に着目してさらなる比較解析を行った。脂肪体におけるAktの機能阻害は顕著な細胞成長の阻害と脂肪蓄積の減少を引き起こした。同様の表現型は、Egf受容体の機能阻害でも観察された。一方、インスリン受容体の機能阻害は、細胞サイズおよび脂肪蓄積にはほとんど影響しなかった。Egf受容体は、Ras-MAPK経路を介して、細胞内にシグナルを伝達することが良く知られている。しかしながら、脂肪体に活性化型Egf受容体を強制発現させると、AktとMAPKの両方のシグナル伝達経路の活性化が観察された。これらの結果から、Egf受容体はグリコーゲン生合成のみならず、PI3K-Aktシグナルを介して細胞成長や脂肪蓄積など広範囲に細胞の生理機能を制御していると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

代表者の異動に伴い、新たな所属組織で研究室の立ち上げを行った。研究室の引っ越しおよびセットアップに数ヶ月を要したため、研究活動を実施出来る期間が短くなった。

Strategy for Future Research Activity

ショウジョウバエでは、複数のEgfリガンドが主に筋肉組織で発現している。そこで、遺伝学的手法により、筋肉組織でEgfリガンドを単独もしくは複数同時に発現抑制し、脂肪体のPI3K-Aktシグナル伝達経路を制御する主なEgfリガンドの種類を同定する。さらに、リガンドの発現分泌を制御する上流シグナルを解析する。具体的には、栄養シグナルや筋肉組織におけるインスリンシグナルの関与を検討する。また、成長期と成熟期でのEgfリガンドの発現レベルなど、発育ステージにおける差異を検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks] 研究室のHP

    • URL

      https://sites.google.com/view/nishimura-lab/

URL: 

Published: 2022-12-28  

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