2022 Fiscal Year Annual Research Report
pmo/amo遺伝子を有する微生物群の進化系統・多様性解析と生態解明
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21H02548
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松浦 哲久 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (90771585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池本 良子 金沢大学, 地球社会基盤学系, 研究協力員 (40159223)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 未培養微生物 / 16S rRNA遺伝子 / 機能遺伝子 / バイオリアクター / メタン酸化細菌 / アンモニア酸化細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
pmo/amo遺伝子(メタン/アンモニア酸化酵素遺伝子)を保有する微生物群は、多くの未知・未培養細菌が存在している。メタン酸化酵素(pmo)遺伝子を保有する微生物はメタンを二酸化炭素に分解させる能力があり、アンモニア酸化酵素(amo)遺伝子を保有する微生物は、アンモニアを亜硝酸に分解させる能力がある。さらに遺伝子配列解析の進歩に伴い、pmo遺伝子とamo遺伝子の遺伝子配列が類似していることがわかってきており、近年メタン酸化酵素遺伝子とアンモニア酸化酵素遺伝子の中間に属する微生物が存在するとの報告もある。本研究では、微生物検出技術と培養技術を駆使して、このpmo/amo遺伝子を保有する未培養細菌の系統および生態を明らかにすることを目的とした。今年度は、昨年度に解析したサンプルを用いてアンモニア酸化を行う微生物培養を実施した。実験室でバイオリアクターを構築し、連続的微生物培養を行った。まず、初期の微生物濃度を低くしてメンブレンを用いた方法で微生物の集積培養実験を行ったところ、アンモニア酸化が2割程度しか進行しなかった。バイオリアクターから微生物サンプルを採取し、16S rRNA遺伝子に基づく系統解析を実施したところ、目的のアンモニア酸化を行う微生物の割合は初期の種汚泥より減少してしまい、雑多な微生物が著しく増加してしまった。そこで、スポンジ単体を用いた方法に切り替えて実施した所、アンモニア酸化はほぼ10割を達成した。16S rRNA遺伝子に基づく系統解析を実施したところ、目的のアンモニア酸化を行う微生物を培養することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度解析したアンモニア酸化細菌を培養することができたため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は微量元素に着目し、微量元素の影響について解明する。
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