2022 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト関節軟骨オルガノイドを利用した革新的創薬スクリーニング技術の開発
Project/Area Number |
21H02643
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宝田 剛志 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30377428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸口田 淳也 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点教授 (40273502)
高尾 知佳 岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (40612429)
山田 大祐 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (50733680)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢化が急速に進行する中で、膝関節軟骨の代表的疾患である変形性関節症(Osteoarthritis, OA)に対する薬物治療開発は遅々として進んでいない。ヒト生体環境/病態を模倣したハイスループット化合物スクリーニングシステムの開発は、薬剤開発の初期段階に極めて重要であるが、ヒト関節軟骨組織(硝子軟骨組織)を均一大量に調整することは従来不可能であった。申請者は、ヒト多能性幹細胞より、高い軟骨分化指向性を有し、拡大培養可能で、前向き品質管理が可能なヒト軟骨前駆細胞を大量に調整する技術を開発することに成功し、「ヒト」の硝子軟骨組織(=ヒト関節軟骨オルガノイド)を「均一・大量」に、安定的に調整する準備が整った。本研究では、開発したヒト軟骨前駆細胞を細胞源とし、均一大量に作製したOA病態ヒト関節軟骨オルガノイドによるハイスループット化合物スクリーニング系を開発することで、OA治療候補化合物を同定し、独自に開発する疾患モデル動物での治療効果を検証することを目指す。この点において本年度は、ヒトiPS細胞由来の軟骨前駆細胞を準備(DOX inducible RUNX2発現カセット)し、軟骨組織に誘導した。DOX添加することで、RUNX2の発現が有意に上昇することが分かり、それに伴い軟骨関連マーカー(SOX9 COL2A1, ACAN)の発現が減少していることが明らかとなった。次に、軟骨変性の程度を確認するため、変性コラーゲンの発現検出を試みた。DOX添加群非添加群の軟骨組織体標本を用いて変性コラーゲン検出ペプチドF-CHPによる蛍光染色を行ったところ、F-CHPの蛍光発現がDOX添加群で認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行に必須なツール、評価系の開発が当初の計画通りに進んでいる
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Strategy for Future Research Activity |
今後はhCPC由来軟骨組織を均質に大量に調整する技術の開発を行う
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