2023 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of novel cancer immunotherapy targeting fibrinolytic system regulators
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21H02767
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
八幡 崇 東海大学, 医学部, 教授 (10398753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 卓 東北大学, 大学病院, 講師 (50396496)
アブドゥル アジズ 東海大学, 医学部, 特任講師 (50738789)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | PAI-1 / がん / 免疫チェックポイント / がん免疫療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度作製した大腸癌、乳癌、メラノーマ、白血病など多くのがん細胞株の担癌モデルマウスを利用して、PAI-1阻害剤の抗腫瘍効果を検討した。具体的には、(1)PD-L1の発現変動、(2)腫瘍周辺のM2型マクロファージや制御性T細胞の変動、(3)CD8T細胞や樹状細胞の腫瘍部位への浸潤、(4)腫瘍径や転移数の増減、(5)生存率などを評価した。さらに、PAI-1欠損マウス(入手済み)の造血幹細胞にBCR/ABLなどの転座型遺伝子を導入し、PAI-1欠損マウスに移植することにより、がん自身にも環境中にもPAI-1が存在しない条件では免疫チェックポイント阻害剤高感受性になることを確認した。(6)(5)はがん幹細胞(PAI-1高発現であることは確認済み)を解析できる実験系であるため、そのPD-L1発現量や治療抵抗性についても検討することにより、PAI-1高発現型の腫瘍は免疫学的な回避能が高いことが悪性化の要因であり、PAI-1パラドックスを生じる根本的な原因である確固としたエビデンスを得ることを目指した。その結果、(1)免疫チェックポイント阻害剤に感受性の高い腫瘍モデルにPAI-1阻害剤を単剤で投与することにより、PAI-1阻害剤が免疫チェックポイント阻害剤の代替となる可能性を示した。(2)担癌マウスにPAI-1阻害剤と免疫チェックポイント阻害剤を併用投与したところ、抗腫瘍効果が増強することを明らかにした。また、PAI-1阻害剤によってがん幹細胞の減少、腫瘍の早期退縮が実現することを見出した。(3)懸念されたPAI-1阻害剤によるGVHD反応の増強はおこらないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画から予想以上の成果が得られており、申請者等の開発したPAI-1阻害剤の有効性を示す多くのデータを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
PAI-1阻害剤によりがん免疫が活性化されたことを、試験管内における免疫細胞と癌細胞の共培養系や腫瘍内浸潤免疫細胞の解析により明確にすることを目指す予定である。
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