2021 Fiscal Year Annual Research Report
局所療法を融合した発展型ラジオセラノスティクス用プローブ開発研究
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21H02867
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小川 数馬 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (30347471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧 淳一 金沢大学, 医学系, 准教授 (10251927)
三代 憲司 金沢大学, 新学術創成研究機構, 准教授 (60776079)
仁宮 一章 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (10379125)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ラジオセラノスティクス / がん / イメージング / 核医学治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般的なラジオセラノスティクスでは、同じ標識前駆体に化学的性質が類似した診断用核種と治療用核種とで標識することにより、同等の体内分布を示す化合物を組み合わせることによって行う。従って、診断用核種と治療用核種の組合せには制限がある。 本研究では、68Ga(PET診断)と211At(アルファ線治療)の組み合わせによるラジオセラノスティクスを検証した。つまり、腫瘍指向性ペプチドであるRGDペプチドをモデルペプチドとして、ほぼ同様の構造の68Ga標識化合物と211At標識化合物を合成した。211At標識化合物は、研究代表者が開発した211At標識RGD化合物 [211At]c[RGDf(4-At)K] のリジンεアミノ基に、Ga-DOTA錯体を結合した化合物の合成に成功した。しかしながら、本標識化合物は収率が低かったため、今後、治療実験を行っていくためには、標識法の改善が必要である。一方、68Ga標識化合物は、Atは安定同位体が存在しないため、同じハロゲンであるヨウ素導入RGDペプチドc[RGDf(4-I)K]にDOTAを結合後、68Gaの代替核種である67Gaによる標識を行った。合成後、両標識化合物について、がん細胞を用いた細胞取込実験、そして、担がんマウス体内放射能分布を評価した。その結果、両標識化合物はがん細胞に高い取込を示し、ほぼ同等の体内放射能分布を示した。 したがって、68Gaと211Atとを組み合わせた多核種ラジオセラノスティクスが可能となることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ、研究計画通りに実験を遂行し、予想した結果との乖離も少なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り、2021年度の研究結果を基礎として、他の治療モダリティとラジオセラノスティクスとの融合を進めていく。
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Research Products
(3 results)