2021 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病等の健康課題をもつ元受刑者への保健師による健康支援の構造化
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21H03266
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
川崎 涼子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (30437826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 眞由美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (60315687)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 保健師 / 刑事施設入所経験者 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、研究目的1)生活習慣病等の健康課題をもつ元受刑者への個別支援の経験と支援内容:元受刑者の健康管理能力の査定および行動変容のための支援内容を明らかにするため、2つの調査を実施した。 (1)成人保健・健康づくり分野の保健師を対象とした元受刑者への健康支援経験に関する実態調査および支援内容に関するインタビュー調査のためのサンプリングを実施した。 全国市区町村1, 724カ所の健康増進担当部署および特定健康診査・特定保健指導担当部署へ各市町村3部ずつの質問紙を郵送し、1371件の回答を得た(回収率26.5%)。現在データ入力およびデータクリーニングを実施している。また、19か所の部署よりインタビュー調査の依頼状送付可との回答を得た。 (2)九州7県の地域包括支援センター587事業所に所属する看護職・社会福祉士(各1名:合計1,174名)を対象とした「複雑困難事例」経験に関する質問紙調査を実施し、452件の回答を得た(回収率38.5%)。回答者のうち145名(33.0%)が「受刑歴がある」高齢者への支援経験があると回答した。また、この調査はCOVID-19流行期(蔓延防止重点措置実施期間)の調査であり、対面支援が抑制される状況下で地域包括支援センター職員が感じる困難感も合わせて調査を行った。 生活習慣病等の健康課題をもつ元受刑者への保健師等による個別支援の経験について、医療観察や精神保健福祉部署に限定されない地域在住成人および65歳以上住民を対象とする保健師等の健康支援経験の実態を把握した調査は希少であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度の当初計画としては予定通りの進行である。2つの調査を実施するにあたり、研究協力者として大学院生および学部生がデータ入力作業、データクリーニングおよび分析の一部を実施した。市町村保健師への実態調査は現在分析途中であるため、インタビュー調査の準備を進めながら分析を完了させる必要がある。 なお、当初計画では元受刑者への支援経験のある保健師へのインタビュー調査で使用するインタビューガイド作成のため, 受刑者の健康増進プログラムを実施している英国および自立支援プログラムを実施しているノルウェーの開放刑務所を視察する計画であったが、COVID-19流行により視察は行わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は元受刑者への健康支援経験のある市区町村保健師へのインタビュー調査の準備および調査開始を予定している。 準備としては、研究代表者(川崎)と分担者(大西)の協議のもとインタビューガイドの作成を行う。また、所属機関の研究倫理審査を経て調査を開始する。対象者は、令和3年度全国市町村保健師調査においてインタビュー調査の依頼状送付可の意向を示した自治体の保健師であり、各保健師代表者を通して、元受刑者への健康支援経験のある保健師を各自治体より1~2名程度紹介していただき、研究への同意を得られた場合にインタビューを実施する予定である。 インタビュー対象者は全国各地にあり、移動や日程調整にはCOVID-19流行などによる所属機関の行動制限がかかる可能性がある。複数のインタビュアーが必要であり、研究協力者として大学院生を想定している。
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Research Products
(3 results)