2021 Fiscal Year Annual Research Report
運動による骨格筋幹細胞のエピゲノム記憶の解明と女性のサルコペニア予防への応用
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21H03296
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
町田 修一 順天堂大学, 大学院スポーツ健康科学研究科, 教授 (40421226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石神 昭人 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (50270658)
川西 範明 千葉工業大学, 先進工学部, 教授 (00706533)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 筋サテライト細胞 / レジスタンストレーニング / DNAメチル化 / サルコぺニア / 閉経 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、サルコペニアモデル動物を用いて、閉経前後における運動習慣の有無が、高齢期骨格筋に存在する筋サテライト細胞にエピゲノム記憶として保存され、筋再生能の低下や筋肥大効果の軽減の改善に寄与できるかどうかについて明らかにすることを目的とする。 2021年度は、運動習慣としてレジスタンストレーニングによる筋サテライト細胞数の変動に及ぼす加齢(閉経)と性差の影響を検討した。実験動物として、若年期(4ヶ月齢)、中年期(10ヶ月齢)、高齢期(14ヶ月齢)と老齢期(22ヶ月齢)のF344系雌性および同月齢の雄性ラットを用いた。各月齢時に安静飼育群とレジスタンストレーニング群に分類し計16群とした(各群6-9匹)。トレーニング群にはレジスタンス運動であるクライミング運動を3日に1度の頻度で、尾に装着する重りの重さを調整して1日10回疲労困憊に至るまで運動負荷を8週間実施した。8週間のトレーニング終了後、長母趾屈筋を摘出し、免疫染色法を用いて筋サテライト数と筋線維横断面積を評価した。レジスタンストレーニングによる筋横断面積の増加率は、加齢に伴い減少する傾向は認められたが、統計的な差は認められなった。また、性差による影響も認められなった。全てのレジスタンストレーニング群で筋サテライト細胞数の増加が認められた。一方、レジスタンストレーニングによる筋サテライト細胞の増加は若年期では性差の主効果が認められたが、高齢期では、性差の主効果は認められなかった。今後は、DNAメチル化について検討し、筋サテライト細胞のエピゲノム制御に及ぼす影響を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
16群それぞれの骨格筋から抽出したDNAおよびRNAを用いて、加齢や性差によって特異的に変動するDNAメチル化を同定する必要があり、当初の計画よりも分析と解析に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、最終的には閉経前後での運動習慣が筋サテライト細胞のエピゲノム記憶に及ぼす影響を明らかにすることを目的としている。そのため、閉経前後での筋サテライト細胞で特異的に変動するDNAメチル化等の同定を急ぐ。
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Research Products
(16 results)