2021 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジー基質が制御するマイオカインの同定と応用
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21H03326
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
奥津 光晴 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (80409755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 崇史 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (50583176)
岩田 全広 日本福祉大学, 健康科学部, 教授 (60448264)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨格筋 / オートファジー基質 / マイオカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、運動が骨格筋のオートファジー基質を活性化するマイオカインを探索した。方法は、野生型マウスに運動を実施し、オートファジー基質の活性化を制御するマイオカインを探索した。マウスは運動群と安静群に分け、運動群は自発走行運動を4週間実施し、安静群はその間通常飼育した。運動期間中はマウスの走行距離を測定し、自発走行運動が適切に実施されていることを確認した。運動期間終了後、マウスから血液と走行運動の主動筋である腓腹筋を採取した。採取は、運動期間最終日の一過性の運動の影響を取り除くため運動終了24時間後に実施した。採取した血液は遠心して血清を単離し、腓腹筋は懸濁してタンパクを抽出し、運動によるマイオカインの変動を網羅的に解析した。その結果、運動はマイオカインAが骨格筋および血中で増加することを立証した。また運動によるオートファジー基質の活性化がマイオカインAの発現を調節することを立証するため、オートファジー基質を筋特異的に増強および活性化したマウスを作成し、血液と腓腹筋のマイオカインAの発現を測定した。その結果、マイオカインAはオートファジー基質を増強すると骨格筋のmRNAとタンパクおよび血中のタンパクで増加することを確認した。これまでの先行研究を統合すると、マイオカインAは血管内皮細胞の機能を調節する可能性が期待されることから、次年度以降、血管内皮細胞に対するマイオカインAの役割を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2021年度に計画した研究はほぼ全て実施することができ、次年度までに終了を予定していた筋特異的なオートファジー基質のトランスジェニックマウスの解析も終了した。したがって、当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は当初の計画以上に進展していることから、次年度以降、予定を早めて研究を推進する。
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Research Products
(12 results)