2021 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation model of tactile-induced emotional response based on physiological and neurological properties
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21H03533
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
金山 範明 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (90719543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 正之 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (00596497)
大鶴 直史 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (50586542)
田中 由浩 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90432286)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 触感 / 脳波 / fMRI / 皮膚 / 神経線維 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の主な研究内容としては、触感を反映する脳反応を脳波計測およびMRIによって計測するための装置の改修について、埼玉大学との協議の上で行った。複数回、実験遂行上問題のある不具合が報告されたため、より安定的な運用が可能な装置への変更のための設計を検討し、認知神経科学研究における装置の一般化可能性を模索・検討した。また本装置を含む、触覚を心理学実験で検討する際の問題点をまとめ、ノウハウを広く公開するために学術雑誌に総説論文を寄稿した。さらに複数の共著書籍に、感覚情報処理に関するこれまでの知見をまとめたものを寄稿した。また触覚関連の情報処理を行う末梢神経線維を選択的に刺激するための神経線維刺激方法については、型番・仕様が変更になったことがあり、購入した装置の試用を行った。安全性と実験への利用可能性を検証するために、まずは動作確認のための実験を行った。これに基づいて、改めて倫理審査計画書を作成し、所内倫理審査委員会に提出した。 またこれまで触覚情報処理の脳反応に関する知見を視覚情報処理との対比で明らかにした検討については、国内の学会で口頭発表にて公開した。また翌年度の国際学会発表のために取得済みのデータを解析・整理した。この中で触感の快不快に関わる頭皮上脳波の反応についてその条件差の出現戦時に関わる知見が得られたため、これに関する報告を準備した。この報告は国際学会での発表に採択されており、翌年度に成果発表できる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
試用する装置の規格が変更になったこと、所内外における倫理審査の指針の変更があったため、当初予定していた計画を変更し改めて倫理審査を受ける必要が生じた。これにより予定していた実験を延期せざるを得なくなった。また当初想定していた審査委員会では審査が不可能であることが年末にわかったため、改めて申請書類を作成しなおした。 また所属所内の組織改編により、当初の予定以上の研究外業務が大幅に増えたため、倫理審査申請書類の作成にも後れをきたし、全体として計画が大幅に遅れるに至った。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでコロナ対策、および所内インシデント対応による実験停止、また上記の組織再編等による業務変化によって、2年間は予備的な検討にとどまらざるを得なかった。以降の2年間は、これを補いうる速度で実験を行っていく必要があるため、効率よく実験実施を行い、十分な検討の上、実施を省略可能なものの見極めについても改めてしっかりと検討を行う。 具体的には、モデル形成において既に他の検討において知見として現れたものについてはそれを援用し、すべてを本検討の中で1からデータを集める必要がない可能性について十分に情報収集をしながら進めていくものとする。
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Research Products
(7 results)