2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21H03541
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
本田 直樹 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (30515581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 一洋 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 教授 (80511427)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 機械学習 / 数理モデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
ライブイメージング技術の発展により、動的な多細胞動態を観測できるようになっているが、その複雑さゆえ、背後にある法則を抽出するのは非常に困難である。そもそもライブイメージングによって観測される「細胞集団レベルの動態」は、寄り集まった一つ一つの細胞が相互作用する「細胞レベルの過程」から階層をまたいで創発されたものである。したがって、細胞集団レベルの観測結果から細胞レベルのメカニズムを解読するためには、二つの階層をシームレスにつなぐ新しいアプローチが必要である。そこで、不均一な細胞一つ一つに注目するのではなく、それらを粗視化した集団的な挙動に注目し、組織を連続体として捉えることで、ミクロな細胞レベルとマクロな細胞集団レベルをシームレスにつなぐ階層モデルを提案する。そして、ライブイメージングデータと階層モデルを融合することで、多細胞動態に潜在する法則をデータ駆動的に明らかにすることを目指している。本年度は、準備段階としてイメージングデータの定量化を行った。MDCK上皮培養細胞におけるライブイメージングデータに対して、全細胞のトラッキングを行い、一つ一つの細胞の位置・速度・ERK活性などを時系列として取得した。これらの時系列データから細胞集団としてのマクロな特徴量(密度・流れ・ERK活性勾配)を計算した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MDCK上皮培養細胞におけるライブイメージングデータから、ミクロ(細胞レベル)とマクロ(集団レベル)の各種特徴量の時系列データの取得を完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、細胞集団レベルの観測結果から細胞レベルのメカニズムを解読するため、二つの階層をシームレスにつなぐ階層モデリングを進めていく。
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