2021 Fiscal Year Annual Research Report
超精密個別化ゲノム解析法の開発による遺伝性疾患の病因病態解明
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21H03548
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
日笠 幸一郎 関西医科大学, 医学部, 教授 (10419583)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ヒトゲノム構造多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ロングリード(長鎖)シークエンサー(PacBio/Nanopore社)を用いて、高精度のヒトハプロイドゲノムを解読することを目的とし、全胞状奇胎(CHM)からの高分子DNAの抽出を試みた。まずは、抽出後に比較的潤沢なDNA収量が得られた3検体を選別し、アレイを用いた網羅的SNPタイピングを実施した。主成分分析を行った結果、いずれも日本人由来のハプロイドゲノムであることを確認した。バイオアナライザーを用いて、抽出したDNAのサイズ分布を調査したところ、CHM検体1)10~20kb、CHM検体2)5~10kb、CHM検体3)5~10kbのピークを確認できた。これらの全胞状奇胎DNAを用いて、ロングリードシークエンスを進めることも可能であったが、より精度の高いゲノム配列の解読を目指し、更に高分子のDNA抽出を検討することにした。特に最近開発が進んでいるNanobind UL Library Prep 法を用いた場合は、最大4Mbのシークエンスが得られている実績があり、通常の2倍体ゲノムからも十分なハプロイドゲノム情報が得られる可能性がある。次年度からは2種類のマテリアルからのシークエンス解析を同時並行で進め、日本人参照ゲノム高精度化に活用していく方針である。一方で、日本人参照配列の高次元化に利用する全ゲノム情報については、既に全ゲノムシークエンスが終了している3,000検体に加え200検体を追加し、日本人の遺伝的多様性を網羅した参照配列の構築に必要なゲノム上の変異情報の収集に努めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画に沿って、全胞状奇胎のDNAを抽出し、収量の観点から最適と考えた3検体を選別し、アレイを用いた網羅的SNPタイピングを実施した。タイピング結果を用いて主成分分析を行い、日本人由来のハプロイドゲノムであることを確認した。抽出したDNAサイズの分布はロングリードに適した範囲ではあったが、更に高分子のDNAを抽出するプロトコルを採用できる可能性がでてきたため、より精度の高い日本人参照配列の構築を目指し、保存組織、或いは、新規の胞状奇胎組織から、再抽出を行うことにした。また2倍体ゲノムからも、同様のプルトコルを用いて検討を行い、同時並行にて研究を進める方針とする。
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Strategy for Future Research Activity |
近年、高分子のDNA抽出法の開発が進んでいるため、本課題ではいち早くそれらの技術を取り入れ、当初の目標より精度の高い参照配列構築を目指して研究を進める方針とする。また、同プロトコルを用いて2倍体検体のシークエンス解析も同時並行で進めることで、予期せぬ課題に直面した場合にも備えつつ研究を進める。
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Research Products
(16 results)
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[Presentation] GNE pathogenic variant p.D207V rarely develops myopathy in homozygote2021
Author(s)
Yoshioka W, Sonehara K, Iida A, Oya Y, Kurashige T, Okubo M, Ogawa M, Matsuda F, Higasa K, Mori-Yoshimura M, Nakamura H, Hayashi S, Okada Y, Noguchi S, Nishino I.
Organizer
World Muscle Society
Int'l Joint Research
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