2021 Fiscal Year Annual Research Report
北極海大西洋起源中層水の水温上昇はハイドレートメタン放出のトリガーとなりうるか?
Project/Area Number |
21H03581
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
内田 昌男 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主幹研究員 (50344289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 桂 信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (80402098)
久保田 好美 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究主幹 (80710946)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 北極海 / メタンハイドレート / 温暖化 / 水温上昇 / 永久凍土 / 中層水 / 大西洋起源水 / チュクチ海 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、複数の海洋コアを用いて、最終退氷期以降の北極海ハイドレート層の不安定化の実態を解明するとともに、ハイドレート脆弱化の要因と考えられる大西洋起源の中層水の循環並びに水温変動を復元する。ハイドレート層由来のメタン湧出と大西洋起源中層水の温度上昇との関連性を解明することは、北極域の温暖化増幅機構の一端の解明につながるものと期待される。大西洋起源中層水の変動実態の解明のため、中層水塊をカバーする水深範囲のコアを選別し、浮遊性・底生有孔虫、バルク有機炭素、貝化石の放射性炭素年代測定の実施検討並びに、産出量の少ない微化石及び脂肪酸等の超微量AMS -14C測定のための分析前条件検討を行った。さらに、選別したコアについて古水温指標である酸素安定同位比、Mg/Ca比分析のために用いる浮遊性・底生有孔虫、貝形虫等の微化石の保存状態を調べると同時に、種の同定作業、群集解析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大による影響に伴い、研究分担者の所属機関の活動制限より、予定していた有孔虫のピッキング、同定に関する作業に遅延が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、大西洋起源中層水の変動実態の解明のため、中層水塊をカバーする水深範囲のコアを選別し、浮遊性・底生有孔虫、バルク有機炭素、貝化石の放射性炭素年代測定の実施検討並びに、産出量の少ない微化石及び脂肪酸等の超微量AMS -14C測定のための分析前条件検討を行う。 さらに、選別したコアについて古水温指標である酸素安定同位比、Mg/Ca比分析のために用いる浮遊性・底生有孔虫、貝形虫等の微化石の保存状態を調べると同時に、種の同定作業、群集解析を進める。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Age offsets between marine-derived lipid biomarkers, TOC, and foraminifera during cross shelf-slope lateral transport revealed by compound-specific radiocarbon dating2022
Author(s)
Uchida M., Eglinton T.I., Mollenhauer G., Montlucon D., Hayes J.M., Coppola L., Gustafsson., Mantoku K., Ahagon N., Harada N.
Organizer
24th Radiocarbon Conference
Int'l Joint Research
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