2021 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおける公正で持続可能なフードシステム構築のための農と食の総合的研究
Project/Area Number |
21H03685
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小坂 康之 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (70444487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 浩和 京都大学, 農学研究科, 教授 (50303871)
生方 史数 岡山大学, 環境生命科学学域, 教授 (30447990)
中辻 享 甲南大学, 文学部, 教授 (60431649)
澤田 綾子 (佐々木綾子) 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (90613810)
大澤 由実 青山学院大学, 地球社会共生学部, 助教 (40822630)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 小農 / 環境健康志向 / 食の安全保障 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界の農(生産)と食(消費)の現場では、環境が劣化し、小農が弱い立場に置かれ、食の安全性が脅かされる問題が起きている。それに対してアジア諸国では、新しい農と食のかたちを求める動きもみられる。本研究は、環境と健康への関心のもとで小農や消費者らの主体的意思決定によって新たに形成されつつあるフードシステムに焦点を当て、その構造と背景を解明し、公正性と持続可能性を検証することを目的とする。 2021年度には、新型コロナウイルス感染症拡大によりフィールド調査に制約があったため、メンバー全員で、アジア各地の農と食、ドメスティケーション、民族植物学に関する文献調査を主に行い、また農と食に関する研究会を4回開催した(「東南アジアの自然と農業研究会」と共催)。研究会では、ラオスの食用植物利用、日本の捕鯨と食の文化産業、タイの森林環境と発酵茶生産、タイの食文化と食嗜好について、毎回多様なバックグラウンドをもつ20-30人の参加者とともに討論を行った。 また研究代表者らは、京都府宇治田原町の茶園で毎月1回、農業様式と動植物相の調査を実施したほか、オンラインで開催された第31回日本熱帯生態学会年次大会で口頭発表を行った。2021年度経費を一部繰越して、2022年8月にベトナム南部メコンデルタを訪問し、現地の中核大学であるカントー大学の研究者と今後の共同研究について協議するとともに、ハウザン省で果樹のフードシステムに関する現地調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、主に文献・資料調査を行う予定であったため、メンバー全員でアジア各地の農と食、ドメスティケーション、民族植物学に関する文献調査を行ったほか、農と食に関する研究会を4回開催した。また研究代表者らは国内では京都府宇治田原町における現地調査を毎月実施したほか、昨年度からの繰越経費で2022年8月にベトナム南部メコンデルタの果樹栽培に関する現地調査を行った。このような活動内容から、進捗状況はおおむね順調と判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の状況が落ち着き次第、国内外における現地調査を推進する。特に東南アジアのラオス、ベトナム、タイを重点調査地とするとともに、日本各地の農と食について比較調査を実施する。また「東南アジアの自然と農業研究会」と共催のかたちで、農と食に関する研究会を継続し、各回のテーマについて学際的な視点で討論を行うとともに、情報交換とネットワークの形成をはかる。
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Research Products
(7 results)