2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21H03714
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Otemon Gakuin University |
Principal Investigator |
小松 久恵 追手門学院大学, 国際学部, 准教授 (80552306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井坂 理穂 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70272490)
山根 聡 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (80283836)
飯田 玲子 金沢大学, GS教育系, 講師 (10757587)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 近代インド / 女性雑誌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「近代的思想の受容」という観点からインド主要諸言語(ヒンディー、ウルドゥー、グジャラーティー、マラーティー、英語)で出版された女性向け雑誌を分析すること、そして言語ごとの雑誌文化を比較し、近代インドにおける近代的思想の受容の地域的展開を明らかにすることを目的とする。
2021年度はCOVID19の影響でインドに渡航できず、資料収集を行うことができなかった。そのため、本プロジェクトの研究成果の核の一つとなるホームページならびにデータベースの作成に着手した。株式会社バード・デザインハウスに作成を依頼し、打ち合わせを重ねて方向性を決定した。2022年度以降、データ入力を開始する。
各研究者は、担当地域における近代的思想の受容に関して、これまでの研究成果をもとに改めて整理し、発表した。 研究代表者の小松は1920年代から現代にいたるまでの女性作家による女性表象の変容をまとめ、また20世紀初頭に発行されたヒンディー語雑誌における女性の語りを分析した。分担者の山根は19世紀末から20世紀初頭にムスリム作家が表象した「食」を通して当時の文化事情を考察した。井坂は19世紀中葉から20世紀半ばのグジャラートにおける言語とアイデンティティー、権力のありかたをまとめた。飯田はマハラーシュトラにおけるあるコミュニティを取り上げ、彼/女らが時代の流行を取り入れながらジャーティに対する概念を柔軟に解釈する様子を分析した。協力者の粟屋はインドのサバルタン研究グループの軌跡とその意義について論じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外渡航ができず、現地図書館での資料収集が不可能であったため。各自でこれまでに収集した資料の整理をはじめているが、新たに必要な資料を入手できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度より現地での資料収集が可能となったため、現地で研究協力者を雇用する、現地図書館へ協力を依頼するなど、効率的な資料収集の方法を構築し、共有していく。 資料を収集する際に、問題意識の共有を前提とし、データベースへの入力を意識しながら必要な書誌、情報を再度確認する。
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Research Products
(10 results)