2022 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative Studies on the Historical Transformation of Family, Reproduction and Sexuality in East Asia: From Gender perspective
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21H03731
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小浜 正子 日本大学, 文理学部, 教授 (10304560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 愛 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (00362905)
五味 知子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (20751100)
板橋 暁子 東京大学, 東洋文化研究所, 助教 (30837290)
桃木 至朗 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 招へい教授 (40182183)
吉田 ゆり子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (50196888)
加藤 敦典 京都産業大学, 現代社会学部, 准教授 (60613750)
落合 恵美子 京都大学, 文学研究科, 教授 (90194571)
豊島 悠果 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (10597727)
武井 基晃 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (00566359)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 東アジア / ジェンダー / 家族 / セクシュアリティ / 生殖/リプロダクション / 儒教 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本・中国・台湾・朝鮮韓国・ベトナムなど東アジア各地域の家族(姓) とリプロダクション(生)とセクシャリティ(性)の特徴を、その歴史的背景と変容過程に留意しつつ、西洋との相違点と東アジア内部の異同に注目して、次の各段階について比較史的に明らかにしようとするものである。 これまでの研究において、東アジア各地域の「伝統社会」の家族・ジェンダー規範などを含む社会構造は、16~19世紀の近世にそれぞれの地域が儒教規範を取り入れたことによって成立したこと、それには各地域のそれまでの父系・双系などの家族構造などが基層として存在し、近世の秩序形成の中でそれらが変容してそれぞれ独自の「伝統社会」となり、近代の国民国家形成の基盤となったこと、などを比較史的な研究を通じて明らかにすることができた。 東アジア各地域においても近代になって「夫は仕事、妻は家事」の性別役割分業に基づいた「近代家族」の規範が西洋から伝えられ、また国民国家を支える家において家事・育児を担う「良妻賢母(あるいは賢母良妻、賢妻良母)」があるべき女性像だという考えが広まる。このような規範が東アジアにも浸透する前提としての近世の東アジアの家族におけるジェンダー基盤や性別役割観を各地域に即して明らかにする作業を進めている。 また、東アジア各地域の近世以前の社会におけるセクシャルマイノリティーズのあり方と社会的な捉えられ方についても、比較史的な研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、本科研メンバーが中心となった論文集である小浜正子・落合恵美子編『東アジアは「儒教社会」か?-アジア家族の変容』(京都大学学術出版会、2022年12月、全386頁)を刊行した。また、このシンポジウムでの議論をさらに深めたワークショップ「近代東アジアにおけるさまざまな「儒教化」とジェンダー規範」(桃木至朗・小浜正子が共同オーガナイザー・司会)第66回国際東方学者会議(International Conference of Eastan Studies:ICES)(オンライン、東方学会(東京会議)、2022年5月21日)を本科研が中心となって開催した。 さらに本科研メンバーは2023年3月にベトナムに出張して、ハンノム研究院および日越大学と共同主催による「東アジアの儒教資料とべトナム碑文:学際的アプローチ」(Confucianisms and Stele Inscriptions in East Asian Cultural Sphere: An Interdisciplinary Approach)(2023年3月14日)を開催した。 以上より、本年度は、当初の計画以上に順調な成果を挙げることができたといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
共同研究各メンバーがそれぞれの専門に即した研究を深めるとともに、今年度のベトナムでの国際共同研究集会と現地調査の成功を踏まえて、今後、別の地域でも現地の研究者との共同研究集会を開催し、また共同で現地調査を行う予定である。 それらを総合した大規模なシンポジウムおよび成果論文集の刊行を準備してゆきたい。
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Research Products
(41 results)