2023 Fiscal Year Annual Research Report
Historical and contemporary development of diseases and epidemics in East Asian Kanji cultural sphere: Origin of demon-based cause and ideological water vein
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22H00606
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大形 徹 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 教授 (60152063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂島 宣弘 立命館大学, 文学部, 教授 (10161093)
佐藤 信弥 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 客員研究員 (10768162)
山田 崇仁 立命館大学, 文学部, 非常勤講師 (20425010)
落合 淳思 立命館大学, 文学部, 非常勤講師 (20449531)
名和 敏光 山梨県立大学, 国際政策学部, 准教授 (30291868)
多田 伊織 (永瀬伊織) 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 客員研究員 (30310783)
石井 真美子 立命館大学, 文学部, 教授 (40533154)
山里 純一 名桜大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50166659)
佐古 愛己 佛教大学, 歴史学部, 教授 (70425023)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 飛鸞救劫 / 祝由 / 鬼瘴 / 蟲 / ペスト禍 / 扶鸞儀礼 / 辟邪絵 / 虎 |
Outline of Annual Research Achievements |
漢字学研究会(キャンパスプラザ京都)とコラボして開催。鬼系の病因論に関して、4月15日(24名)中尾徳仁[天理参考館]「道教および神仙思想に関する辟邪物―天理参考館の所蔵資料を中心に」、5月20日(21名)山田明広[大和大学]「「台湾道教の疫病払いの儀礼―台湾南部地域を中心に―」、6月17日(19名)衣笠キャンパス存心館 百瀬佑[公益財団法人武田科学振興財団 杏雨書屋部長]「杏雨書屋所蔵疫病関係資料について」、7月15日(21名)志賀市子[茨城キリスト教大学]「飛鸞救劫ー19世紀中国のペスト禍と扶鸞儀礼」、9月17日(19名)小山瞳[関西大学]「病と虎について─中国説話文献を中心に─」、10月21日(20名)向静静[立命館アジア・日本研究機構]:「「鬼」から「毒」へ:日本における疫病観の変遷と疫病への対応」、11月18日(20名)張如青[上海中医薬大学]:「北大秦簡祝由方初探」通訳 成高雅[京都大学]、12月16日 阪神中哲談話会第406回と共催、関西大学以文館(多数)小山聡子[二松学舎大学]:「鬼による病気とその治療ー日本中世を中心としてー」、1月20日(多数)立命館大学土曜講座と共催 下野玲子[早稲田大学]:「辟邪絵に見る疫鬼とそれを滅する神々」、2月18日 立命館大学(多数)陳明[北京大学]:「“八分医方”中的“論鬼瘴”与漢訳佛経中的“鬼病”相関訳語」(通訳孔令竹)を行なった。 10月27日に台湾の中央研究院で大形徹が「日本的鬼与方相氏」、池内早紀子が「鬼・鬼気(mononoke)蟲―変化的日本病因論―」という研究発表をした。 隔週で『千金翼方』禁経の講読を行なっているが。その成果が島山奈緒子・名和敏光・村上幸造・大形徹「『千金翼方』禁経 訳注稿」(『立命館白川靜記念東洋文字文化研究紀要』第十七號(2024年3月))として刊行されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
年間、10回の研究会を行ない、上海中医薬大学の張如青先生、北京大学の陳明先生に来日していただき、有益な研究発表をしていただいた。8月には台湾に調査を行なった。鹿港の道観、台南の安平の剣獅等を子細に見る事ができた。また台北の城隍廟と薬舗で薬籤に関する聞き取り調査を行ない、保生大帝大抵の薬籤に関する大部の書籍も手に入れる事ができた。また10月には中央研究院歴史語言研究所の祝平一先生の「病魅、東亜視域下的医療与鬼邪」国際検討会に招かれた。大形徹が日本的鬼与方相氏」、池内早紀子が「鬼・鬼気(mononoke)蟲―変化的日本病因論―」という研究発表を行なった。これは祝氏が来日された際に懇談を重ね、共同して企画したもので、本科研のテーマにも合致したものであった。さらに、2022年度の科研の発表のうち大形徹「漢字文化圏の疾病観」等、11の論考を『古代文化』古代文化 = Cultura antiqua 75 (2), 2023-09、京都 : 古代学協会で特集して掲載していただいた。これらは当初の予定にはなかったことで、計画以上に進展しており、すこぶる順調であるといえる。、
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も引き続き、同様のペースで研究会を行ない、10名程度の発表者を予定している、それ以外に発表を希望する研究者もおり、調整する必要がある。また24年6月に上海中医薬大学で第二回写本医学文献国際学術研討会に大形徹・池内早紀子(研究協力者)・成高雅(研究協力者)等が参加する。本科研の研究目的のひとつである『千金翼方』禁経の講読を主導し、『千金翼方』禁経の訳注を作成している島山奈緒子をはじめとする数名も参加することになっている。あと8月には関西医療専門学校の鍼灸関係の講演で本科研の内容を話す予定である。さらに台湾の政治大学の『政大中文学報』の「特約稿」を本科研の内容で書くように要請されている。ということで、2024年度の研究方向も概ね定まっている。
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Research Products
(35 results)