2023 Fiscal Year Annual Research Report
Religious and Regional Comparison about Secularization and Public Morality: focusing on the Monotheistic Societies
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22H00607
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
高尾 賢一郎 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (20785480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 絵美 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (10633050)
小柳 敦史 北海学園大学, 人文学部, 准教授 (60635308)
丸山 空大 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (90807827)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 世俗化論 / ジェンダー / 宗教と近代 / 土葬と火葬 / 観光 / 政教分離 / ナショナリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、ハイフレックス形式5回、オンライン形式2回による、計7回の研究会に加え、青森県・北海道・静岡県での共同調査を実施した。 研究会では、2022年度に引き続き世俗化論の最新の動向についての分析を、チャールズ・テイラー、ハンス・ヨアス、タラル・アサドなどの理論を中心としつつ進めた。またロシア、イスラエル、サウジアラビアの事例についての報告を、研究代表者・研究分担者・研究協力者、並びにゲスト講師を招きつつ実施した。また、内1回は諸岡了介著『世俗化論の生成』(ミネルヴァ書房、2023年)の著者を招いての合評会であり、研究代表者と研究分担者がそれぞれ報告を行った。 現地調査に関しては、研究協力者が調査に携わってきた青森県新郷村での「キリスト祭」に参加し、観察を中心とした調査を実施した。この他、北海道余市と静岡市にあるムスリム墓地を、同様に研究協力者のアレンジを通じて訪問した。この際、それぞれの墓地の管理・埋葬を担当している関係者にインタビューを行い、日本のムスリム墓地及び土葬の現状について聴取した。ムスリム墓地の状況については、2024年度以降も引き続き調査を行うこととなった。 この他、2025年度以降の成果論集の出版に向けて、研究代表者と研究分担者が編者となって、国内の出版社に企画を提出するための体制を整えた。一社とはすでにスケジュールなどについて協議し、2024年度以降、さらに詳細を詰めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、研究課題の中心テーマの一つである世俗化論の最新の動向を多角的に把握しつつ、これを通してコアメンバーの問題意識をすり合わせることができた。これによって各自が2024年度以降、より具体的な取り組みにできる準備が整った。この他、成果論集の出版についてもスケジュール等が徐々に固まってきた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題の理論的基礎にあたる世俗化論の整理を経て、2024年度はコアメンバーを中心として各自が事例を含めた研究報告を実施する他、並行して国内外の学会で成果公表を進める。これらは2025年度の最終的な成果論集の下地となるものである。
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