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2023 Fiscal Year Annual Research Report

メコン川流域の環境文学:タイ、カンボジア、ラオスにおける川と信仰

Research Project

Project/Area Number 22H00651
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

平松 秀樹  京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携准教授 (20808828)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡田 知子  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (70292993)
橋本 彩  学習院女子大学, 国際文化交流学部, 准教授 (70741867)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2027-03-31
Keywordsメコン川 / 環境文学 / タイ / ラオス / カンボジア
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、メコン川流域地域を一つの動態として捉え、共有される伝承・民話を各国別研究の境界を越えた一つの環境文学の対象素材として捉えて考察するものである。具体的には、メコン川流域国であるタイ、カンボジア、ラオスにおける川の守護神にまつわる伝承・民話を調査対象とする。そして、川に生息する巨大捕食生物が、災いの元凶として忌避されると同時に救いや慶福をもたらす守護神として護符や銅像となり民衆の崇拝を受ける物語表象の意味を明らかにすることを研究の目的とする。
本年度は、そうした表象の背景にある、上座部仏教徒である民衆の自然環境に対する信仰の容態、人間対自然という西洋的二元論では容易に測れない人と環境との相関性を示す環境観を解明するために、研究代表者および分担者それぞれが、タイ・ラオス(平松)、カンボジア(岡田)、日本(橋本)において資料調査・聞き取り調査を行った。
また本年度は、日本と現地の文学研究者、地域研究者、文化人類学者で構成する国際共同研究チームを編成し、文献調査とフィールドワークを組み合わせた学際研究を実施するために、共同研究会をタイ・コーンケン大学にて開催した。
上記の研究を実施することにより、メコン川流域3カ国に共通する上座部仏教徒である民衆の自然環境に対する信仰の容態、人間対自然という西洋的二元論では容易に測れない人と環境との相関性を示す環境観を解明するという本研究の目的に沿って考察を進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究代表者(平松)は、タイ・フィルムアーカイブおよび国立図書館、チュラーロンコーン大学図書館、タマサート大学図書館、コーンケン大学図書館においてメコン川の環境問題に関する映像資料の調査を実施した。またラオスのヴィエンチャンの寺院において環境問題およびナーガ伝説についての聞き取りを行った。
研究分担者(岡田)は、現地調査としてカンボジアの川と信仰に関する文献収集および作家との意見交換を行った。
研究分担者(橋本)は、日本においてラオス文芸作品および映像作品の分析・調査およびラオス人の手による「川、環境、生活、信仰」に関する文芸的表象作品の分析を行った。
以上のように、研究の進捗状況は本年度の研究計画通り順調であるといえる。

Strategy for Future Research Activity

第3年度においては、引き続きそれぞれが国内および現地調査を実施し、それにより得た知見、問題点をメンバー間で再度確認し、整理する。
2024年6月には、タイ、ラオス、カンボジアから研究協力者を日本に招聘し、ワークショップを実施する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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