2022 Fiscal Year Annual Research Report
小学校英語教育における児童に最適化されたAIアバターの開発と現場への導入
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22H00678
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中村 典生 長崎大学, 教育学部, 教授 (70285758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 透 長崎大学, 情報データ科学部, 教授 (90637399)
荒井 研一 長崎大学, 情報データ科学部, 准教授 (60645290)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 人工知能(AI) / 小学校英語教育 / 指導と評価 / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
現行学習指導要領に人工知能(artificial intelligence, 以下AI)についての記載が初めて掲載されたように、教育現場では今後どのようにAIと向き合って行くのかが問いかけられている。AIの教育現場への導入には賛否があるが、本研究の目指すところは今後の教育現場における教員とAIとの「共存」である。特に、本研究では様々な問題がAIの活用によって解決できる可能性があると考えられる、小学校英語教育の分野を研究対象とする。授業や個々の学習の様々な場面で活用できるAIを製作し、児童とAIが友好な関係を築くことができれば,教員もAIを信頼できる指導のパートナーとして認知することができるようになる。そして,今後の教育現場における教員とAIとの「共存」が可能となると考えられるからである。 本研究ではすでに以前の研究で原型である英会話のAIが出来上がっているという強みがある。したがって、そのAIに更に画期的な改良(Digital Twin技術(物理空間から取得した情報をもとに,デジタル空間に物理空間の双子(コピー)を再現する技術。以降DT))を加えることで,児童ごとに最適化されたコミュニケーションを可能とする。具体的には,AIと児童との基本会話から,児童の興味関心などを抽出・分析し,その情報をDTに蓄積する。そして以降AIがDTにアクセスすることで, 児童ごとに異なった好ましい話題,好ましい難易度等の自動選択を可能とし、個別最適な学びを実現する一助となることを目指す。 上記の実現のために、2022年度は協力校に対してデータの収集の依頼をし快諾を得た。また、現行版の小学校英語教科書から、基礎会話データの確認・抽出を行った。さらに、実際に現行版のAIを利用してもらい、現状のAI機能を再確認するとともに、一部児童の会話情報の抽出を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
協力校に対してデータの収集の依頼をし快諾を得た。また、現行版の小学校英語教科書から、基礎会話データの確認を行った。さらに、実際に現行版のAIを利用してもらい、現状のAI機能を再確認するとともに、一部児童の会話情報の確認・抽出を行った。以上より、当初の予定通り、研究はおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に引き続き、協力校において児童の会話情報の抽出を行うとともに、その情報を分析し、児童の興味に沿った会話を可能とするAIの試作版を製作する。また、AIが誰と会話しているかを認識できるよう、顔認証の技術を応用した児童の判別技術を組み込む。
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Research Products
(4 results)