2022 Fiscal Year Annual Research Report
ユーザー中心設計による中国語教育文法の構築ー事例研究からの実用化と体系化ー
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22H00683
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
鈴木 慶夏 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (80404797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 香織 明治学院大学, 教養教育センター, 教授 (70390367)
古川 裕 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (90219105)
中田 聡美 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (80783183)
張 恒悦 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 特任准教授(常勤) (70411171)
岩田 一成 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (70509067)
建石 始 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (70469568)
清原 文代 大阪公立大学, 国際基幹教育機構, 教授 (90305607)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 中国語 / 教育文法 / ユーザー中心設計 / 負担軽減化 / 事例研究 / 体系化 / 教案化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究活動の最終目的は、これまで大学中国語教育で利用してきた文法体系が、学習期間の短縮や学習時間の減少によって生じつつある教育機関全体としてのカリキュラムの多様化と学習者・教授者の多様化という、教育環境の急速な変化に対応できず、教育現場での負担が大きいわりに効果を上げられていない状況を改善するための方法を打ち立てることである。そこで、本研究課題は、多様化する教育環境において、文法教育の負担を軽減し、かつ、文法教育の効果を上げられる中国語教育文法の構築を目指し、研究期間中の目標を、学習者と教授者が従来の文法に合わせようとするのではなく、学習者と教授者の多様性に合わせられる教育文法を構築するための枠組みを示すことに設定している。 この設定目標を実現すべく、以下の研究方法をとる。①文法事項の教育と学習における負担を軽減するための事例研究を積み上げ、その研究結果を多様な環境下でどのように実用化できるかを明らかにする。②ユーザーが使いやすいシステムを構築するための「ユーザー中心設計」(user-centerd design)というシステム設計の理念や方法を援用することで、①で得られた知見を中国語教育文法として体系化できることを示す。 研究期間初年度の2022年度は、主に、上記研究方法①に記した事例研究の上積みをはかるべく、各メンバーがそれぞれの教育上の立場から、問題視すべき文法事項や注視すべき表現形式をとりあげ、それらを「文法教育の現場から考える教育文法の課題」というテーマのもとに整序し、日本中国語学会第72回全国大会で発表した。教育上のどのような状況がどのような問題になるかを根底から問う文法事項を複数例示することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本語教育文法の研究者の参画も得て、隣接領域の研究動向をふまえたうえで、日本語母語の中国語学習者に対する文法教育・文法学習の現状と課題を議論できた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度2023年度も事例研究を蓄積し、それと並行して、教育文法の構築に向けて設計方法にかんする課題を具体化・明確化する計画である。
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Research Products
(10 results)