2022 Fiscal Year Annual Research Report
近現代日本における議会政治と第二院の多角的研究:「河井弥八関係文書」を中心に
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22H00695
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
小宮 京 青山学院大学, 文学部, 教授 (80451764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和幸 青山学院大学, 文学部, 教授 (00211904)
原口 大輔 九州大学, 附属図書館, 講師 (00756497)
内藤 一成 法政大学, 文学部, 准教授 (20624969)
森山 優 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (60295566)
竹中 治堅 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (70313484)
村井 良太 駒澤大学, 法学部, 教授 (70365534)
大石 眞 京都大学, 法学研究科, 名誉教授 (90091660)
奈良岡 聰智 京都大学, 公共政策連携研究部, 教授 (90378505)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 第二院 / 貴族院 / 参議院 / 議会政治 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、近現代日本の議会政治と第二院(貴族院、参議院)について、通時的に分析することを試みる。2022年度は二回の全体研究会を開催した。そこでは研究代表者や研究分担者が、それぞれ資料の調査や資料の翻刻等を実施している旨、報告された。 この間の代表的な成果を列挙する。研究代表者は、かつて編纂に関わった『河井弥八日記』(戦後篇)を活用し、戦後史の分析を進めた。その成果として、単著、小宮京『語られざる占領下日本 公職追放から「保守本流」へ』(NHK出版、2022年月)や、小宮京「初代総裁・鳩山一郎の政治指導」小宮京・伏見岳人・五百旗頭薫編『自民党政権の内政と外交 五五年体制論を越えて』(ミネルヴァ書房、2023年)所収、を刊行した。研究分担者の内藤は、内藤一成・尚友倶楽部編『新編 旧話会速記〈新訂版〉』(芙蓉書房出版、2022年)を刊行した。さらに、研究分担者の小林和幸や奈良岡聰智、竹中治堅らが成果を論文として活字化した。また、研究分担者の竹中や原口大輔が口頭報告を行った。このように、戦前の貴族院や戦後の参議院の研究を発表し、さらに議会政治に関する研究成果をもあげている。 2022年度は、研究のアウトリーチにも積極的に取り組んだ。研究代表者の例をあげると、『語られざる占領下日本』に注目が集まり、多くの書評が掲載された。それとも関連して、KYODO NEWS、『NikkeiViews』、『朝日新聞』といったメディアの取材に対応し、研究成果を社会に還元することに努めた。他に、2023年3月11日には、河井弥八記念館第12回講演会(於・南郷地域生涯学習センター)で「河井弥八と吉田茂」と題して、講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全体研究会を予定通り開催した。そこで研究代表者や研究分担者の進捗状況を確認したところ、おおむね順調に進行していた。 2022年度はコロナ禍もあり、移動を自粛した時期も存在したが、可能な範囲で調査を実施した。それから、資料の翻刻に関しては、検討会を実施し、刊行に向けた着実に作業を進めている。 前述の通り、書籍や論文を公表し、口頭報告も実施するなど、研究成果を積み重ねている。 次年度以降も、研究代表者や研究分担者が、それぞれ資料の調査や資料の翻刻等を実施し、貴族院や参議院といった「第二院」に関する研究を進め、成果を公表すべく、緊密に連絡をとっている。 以上から、研究はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、本年度も関係資料の調査や翻刻等を実施し、より一層の考察を行い、研究成果を公表することを目指す。 とりわけ、コロナ禍が一定程度落ち着くことを想定し、予定している国内外の調査を迅速に実施すべく、準備を進めている。 研究代表者や研究分担者間の連携を図るため、年二回の全体研究会を計画している。それ以外にも、研究成果について議論する、小規模の研究会も予定している。 また、研究成果のアウトリーチにも、研究計画に支障が出ない範囲で取り組みたい。
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Research Products
(12 results)