2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of an International Obsidian Research Hub: Introduction and New Development of International Standards for Identification of Obsidian Sources
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22H00740
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
隅田 祥光 長崎大学, 教育学部, 准教授 (80413920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 達朗 九州大学, 比較社会文化研究院, 助教 (00582652)
角縁 進 佐賀大学, 教育学部, 教授 (50284617)
島田 和高 明治大学, 学術・社会連携部博物館事務室, 専任職員 (70398907)
池谷 信之 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 特任教授 (80596106)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 黒曜石 / 原産地 / 北海道 / 西北九州 |
Outline of Annual Research Achievements |
黒曜石を用いた原産地の基準標本の作成と分析校正用試料の選定に向けた活動について,順調に進行している。2022年度は主に西北九州についての黒曜石原産地の現地調査を行い,特に西海市地域の原産地についての地質学的なコンテクストの解明,特に亀岳系黒曜石をもたらした流紋岩活動の特定に成功した。さらに,佐世保市の文化財担当者からの依頼をうけ,佐世保湾岸地域の久木島と牛ノ岳についての黒曜石原産地調査を行い,基準試料の作成に向けた黒曜石の原石試料を採取することができた。この他,北海道白滝・置戸・生田原地域の黒曜石原産地の調査を行い,原石試料を採取するとともに,明治大学黒耀石研究センターのアーカイブ試料を利活用しながら,北海道地域の主要な黒曜石原産地の試料を取り揃えた上で,波長分散型蛍光X線分析装置を用いた定量分析を行うことで,北海道の黒曜石原産地の基準試料を取り揃えることに成功した。西北九州の黒曜石原産地に関する研究成果は,明治大学黒耀石研究センターが発行する査読付きの学術誌「資源環境と人類」に投稿し,2023年3月に発行された。一方で,北海道についての研究成果は,「季刊考古学」に寄稿し,2023年7月に出版される予定である。さらに,2023年3月に,長崎大学教育学部にエネルギー分散型蛍光X線分析装置が導入され,メーカーの技術者とともに,黒曜石分析に最適な装置のチューニングを行った上で,検量線法による黒曜石製石器の定量分析を開始している。まずは,北海道の黒曜石を対象に,試験的に作成した石器を用い,予察的であるが良好な分析結果を得ている。この結果については,本年度の7月に北海道で開催される国際学会にて,発表する予定にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在,300以上の黒曜石の試料個体についてのアーカイブ化が終了し,オンラインデータベースもリニューアルした上で,現在,具体的に,研究分担者である島田氏(明治大学博物館)が,携帯型蛍光X線分析装置を用いて,全ての試料個体についての分析作業を行なっている。さらに,2023年3月に,長崎大学教育学部にエネルギー分散型蛍光X線分析装置が導入され,メーカーの技術者とともに,黒曜石分析に最適な装置のチューニングを行った上で,検量線法による黒曜石製石器の定量分析を開始している。まずは,北海道の黒曜石を対象に,試験的に作成した石器を用い,予察的であるが良好な分析結果を得ている。この結果については,本年度の7月に北海道で開催される国際学会にて,発表する予定にある。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年7月に北海道にて,国際黒曜石会議(International obsidian conference Engaru 2023)が開催される予定である。この国際会議にスロバキア科学アカデミーのミラン・コフート氏を招聘予定で,このほか,国内の研究協力者3名(柳田氏,高場氏,平井氏)も,本科研費で旅費を支出して,この国際会議に参加予定である。隅田は本国際会議の実行委員のメンバーとして,大会ウェッブサイトの作成から,黒曜石原産地の巡検の準備,講演要旨の作成など,多岐に渡って,本科研費で目指す「ハブ」としての役目を果たすことに尽力している。本国際会議の終了後は,プロシーディングとして,会議の成果を参加者とともに報告する予定で,引き続き,国際連携に基づいた研究活動に邁進する。
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Research Products
(9 results)