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2022 Fiscal Year Annual Research Report

実践としての民主主義:ミャンマーにおける「贈与のネットワーク」の可能性

Research Project

Project/Area Number 22H00768
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionTokyo University of Foreign Studies

Principal Investigator

土佐 桂子  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90283853)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 飯國 有佳子  大東文化大学, 国際関係学部, 准教授 (90462209)
生駒 美樹  津田塾大学, 国際関係研究所, 研究員 (70838797)
藏本 龍介  東京大学, 東洋文化研究所, 准教授 (60735091)
斎藤 紋子  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (20512411)
高谷 紀夫  広島大学, 人間社会科学研究科(総), 名誉教授 (70154789)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords贈与ネットワーク / 民主主義 / 草の根
Outline of Annual Research Achievements

本研究ではクーデター後の危機的状況において、既存の社会的境界を再編しながら展開している「贈与のネットワーク」を、「実践としての民主主義」の一例として位置づけ、人類学的調査を通じてその可能性を追求する点に特色がある。初年度の目標としては、クーデター以降の現状分析を含め、SNS調査と現地調査の二つを計画してきたが、ほぼ順当に進んできた。
1. SNS調査:SNSが贈与のネットワークをどのように媒介・促進しているかについて、特にクーデター以降のFacebook(FB)上のやりとりを分析した。とくに①民主化に関わる諸ニュースを巡る議論、②オンライン上の諸グループによる意見表明をめぐる議論、③支援の必要性や方法についての情報交換を中心にコメント群を含めて収集した。ただし、現地ではFBでのニュース報道や意見表明への弾圧が激化しており、FB上の情報公開は減少し、限定的な情報交換に移行したり別のSNSに移行する傾向にあることが分かった。
2.現地調査:本年度は主に国内の在日ミャンマー人(東京、大阪、広島、九州など)を中心に、いかなるネットワークが形成されているかを把握してきた。加えて、シンガポールやタイのメーソート等の調査を行い、移民、亡命ミャンマー人の贈与のネットワークに関する調査を開始した。
また、研究会としては、簡単な打ち合わせ3回のほか、研究会を7回(対面4回、オンライン3回)を開催した。メンバー内の研究会4回では関連する理論にかかわる議論や調査成果の共有を行った。さらに、外部者がかかわる研究会としては、情報学を学ぶ若手研究者を招待し、SNSと抵抗運動にかかわる研究会を行った。また、在日ミャンマー人の活動家、実践家を招待し、対面研究会を開催するほか、オンラインで、個々の活動を語ってもらうなど、さまざまな形での研究会を開催し、贈与ネットワークの多様なあり方を理解する契機を得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究課題においては、クーデター後の状況を見極めることもきわめて重要である。そのため、文献調査のほか以下の2形態の調査を考えてきた。第一にクーデター以降の状況を踏まえて、SNS調査を行うこと、第二に、コロナやクーデターの状況に応じて現地調査を行うことである。第一のSNS調査においては、SNS使用をめぐる研究会を行うなど順調に進んでいる。また、FBを通じたニュース報道、その他のSNSを通じて、順調に情報収集を行ってきた。また、第二の現地調査については、在日ミャンマーのほか、シンガポール、タイなど在外ミャンマー人ネットワークを中心に調査を始めてている。さらに、研究会開催も7回(対面4回、オンライン3回)行い、メンバー外の情報学を学ぶ若手日本人研究者、在日ミャンマー人実践家など多様な外部招聘者を交え、情報学に関する知見を深めるとともに、在外ミャンマー人の活動を理解する契機を得て、クーデター以降の状況把握に努めた。これらを踏まえて、本研究課題はおおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

2年目に当たっては、クーデター以降の状況についての海外の研究動向を緻密にフォローすることが求められるため、研究動向の把握に努める。また、国際学会での報告を通じて研究上の示唆を得ることを考える。
また、調査としては、上記と同様、(1)SNS中心の調査と(2)現地調査の2点を核とする。
(1)SNS調査については、FB(Facebook)でのニュース報道や意見表明への弾圧が激化しており、FB上の情報公開は減少する傾向にあることが分かった。現地の人々の聞き取りによれば、より限定的、閉鎖的な情報ネットワークに参加して情報交換している傾向にある。そのため、可能な範囲でそうしたネットワークに参加するか、それが難しい場合は、インフォーマントを通じて、SNSを通じた情報交換の在り方を把握するよう尽力する予定である。また、SignalやTelegramなど別のSNSへの移行も見られているので、今後も、FB以外のSNSなどの広がりについては、現地調査と並行して進める予定である。
(2)現地調査については、今後ミャンマーの状況を踏まえつつ、さしあたりは国内ミャンマー人の動向や贈与ネットワークについて聞き取り調査を行う。また、タイなど隣接地域において在外ミャンマー人が多数居住する地域での贈与ネットワークについて複数名での調査を考えている。また、ミャンマー現地調査が可能である場合は、当該国での調査を行う。

  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022

All Journal Article (1 results) Book (4 results)

  • [Journal Article] 忘れられた『アジア最後のフロンティア』:クーデターから20か月を経たミャンマーの現状と今後2022

    • Author(s)
      飯國有佳子
    • Journal Title

      神奈川大学評論

      Volume: 101 Pages: 160-163

  • [Book] 宗教組織の人類学:宗教はいかに世界を想像/創造しているか2023

    • Author(s)
      藏本龍介(編)
    • Total Pages
      350
    • Publisher
      法藏館
    • ISBN
      4831856517
  • [Book] 東南アジアのイスラームを知るための64章2023

    • Author(s)
      野中葉、久志本裕子編著、斎藤紋子
    • Total Pages
      404
    • Publisher
      明石書店
    • ISBN
      9784750355245
  • [Book] Anthropological Studies of CBO and NGO Activities in Myanmar2022

    • Author(s)
      Keiko Tosa, Yukako Iikuni, Miki Ikoma, Ryusuke Kuramoto, Ayako Saito, Norio Takatani
    • Total Pages
      186
    • Publisher
      Tokyo University of Foreign Studies
  • [Book] Community movements in Southeast Asia : an anthropological perspective of assemblages2022

    • Author(s)
      Ryoko Nishii, Shigeharu Tanabe(eds.), Keiko Tosa, Ayako Saito
    • Total Pages
      320
    • Publisher
      Silkworm Books
    • ISBN
      9786162151866

URL: 

Published: 2023-12-25  

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