2022 Fiscal Year Annual Research Report
戦後日本の「対話」外交路線の再検証──三木武夫の非核・平和外交構想を中心に
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22H00820
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小西 徳應 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (50205431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
信夫 隆司 日本大学, 法学部, 研究員 (00196411)
村上 一博 明治大学, 法学部, 専任教授 (10212250)
村松 玄太 明治大学, 情報コミュニケーション学部事務室, 専任職員 (80639568)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 三木武夫 / 対話外交 / 国際関係 / 非核三原則 / 日中国交正常化 / 小笠原核持込 / 武器輸出三原則 / 沖縄返還 |
Outline of Annual Research Achievements |
【2022年度】コロナ禍により長らく休館であった米国公文書館がアポイント制により再開したものの、渡米を予定した2022年8月に入館予約が取れないことが判明し、明治大学の研究支援経費(科研費間接経費を原資として徳島調査を実施した(2022年12月17日~18日)。徳島は三木武夫の郷里であり、三木が生育した徳島地域の地誌的な理解を深めるとともに、三木のような政治家が生まれる背景にあった、大正・昭和期の徳島における政治構造の一端を調査することを目的としたものであった(参加者 小西 信夫 村上 村松)。阿部頼孝徳島文理大学名誉教授を中心とする明治大学徳島県校友会支部をはじめとする関係者の協力を受けながら、徳島県立図書館、同博物館、三木の生誕地である徳島県阿波市土成町周辺、徳島市立徳島城博物館である。なお信夫のみ、2022年11月、2023年2月に米国公文書館のアポイントが取れ、調査をすることができた。その他外交史料館所蔵文書の複写を行った。 【2023年度(繰越)】コロナ感染症が5類移行したことに伴い、8月米国調査が可能になり、2023年9月に米国公文書館における米国側の外交文書調査を実施した(参加者 小西 信夫 村松)。主題は三木の外務大臣及び総理大臣在任期間中を中心とする、三木の米国・中国・台湾・ベトナム・NPT関係にかかる活動がわかる資料の収集であり、1960年代の国務省資料(RG59)を中心的に閲覧撮影を行った。なお全般にわたって長坂マイヤーズ陽子氏(株式会社ニチマイ米国事務所)のサポートを得た。閲覧したファイルボックスの総数は100箱を超えたが、まだ同館架蔵の関係資料のごくわずかしか閲覧できていない状況である。なお信夫は2023年12月に渡米調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
米国公文書館架蔵関連外交文書の調査が想定より多く、同館における調査がまだ完了していない。まだ文書を収集しきれていないことから、資料の内容分析についても今後それを急ぐ必要がある。米国公文書館のアポイント制継続や、円安による米国渡航費用の高騰も、進捗の遅れに影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
とくに不足している現地調査(米国調査(米国国立公文書館)及び国内調査(富山・沖縄等)を引き続き遂行する。さらに円安が進行する中で米国調査には困難が伴うが、支出できる予算の範囲で資料調査を推進するとともに、資料内容の分析を行う。 また明治大学架蔵の三木資料に関しても再度精査を行い、該当する資料のピックアップと資料内容の分析を行う。 そのうえで、55年体制終焉後の日本外交への三木の非核・平和外交の影響について、考察を深めていくこととする。
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Research Products
(2 results)
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[Book] 白雲なびく2022
Author(s)
村上一博 , 高田幸男 , 李英美 , 山泉進 , 村松玄太 , 阿部裕樹
Total Pages
156
Publisher
DTP出版
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