2023 Fiscal Year Annual Research Report
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22H00828
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
栗野 盛光 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (90732313)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | マッチング |
Outline of Annual Research Achievements |
マッチング市場において(分権的あるいは集権的)メカニズムを運営する経済主体を明示的に考慮した理論モデルを構築した。分権的メカニズムと集権的メカニズムの総余剰を比較し、集権的総余剰が分権的総余剰を上回る必要条件を昨年度求めた。今年度は十分条件を求めるためにシミュレーションを行い、その条件が何かについて考察した。
また、金銭授受が無い場合の非分割財配分問題について、各財が持つ優先順序が不完備な場合、そして各財の定員が調整可能な場合のそれぞれについ て、望ましい集権的メカニズムについてシミュレーションを実施した。
さらに、分権的市場で利潤を最大化する企業が労働者をローテーション(総合職)かスペシャライゼーション(専門職)のどちらを選ぶかについて必要十分条件を特定化して、その成果は査読付き学術雑誌に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
集権的メカニズムと分権的メカニズムの比較について必要条件は求めたが、十分条件が何かについて遅れており、シミュレーションを行いながら検討中である。また、現実的制約下での望ましい集権的メカニズムについては順調に査読プロセスで改訂中である。
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Strategy for Future Research Activity |
集権的メカニズムと分権的メカニズムの比較について必要条件は求めたが、十分条件が何かについて、さまざまな設定の下でさらなるシミュレーションを実施する予定である。また、現実的制約下での望ましい集権的メカニズムについては順調に査読プロセスで改訂する予定である。
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