2022 Fiscal Year Annual Research Report
Internationalization and Transition of Corporate Governance
Project/Area Number |
22H00861
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
坂和 秀晃 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (70513125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 直樹 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (00542515)
内田 交謹 九州大学, 経済学研究院, 教授 (80305820)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 企業統治 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、国際化が進展する日本企業の企業統治の実証研究として、数多くの実証研究を行ってきた。まず、第一の研究テーマである国際化する企業のディスクロージャーについての実証研究については、企業ディスクロージャーが外部アナリストの情報公開の質に与える影響についての実証研究を行った。この研究については、既に査読付き雑誌に公刊することができている。加えて、同様の研究として、日本企業特有の情報公開である事実上の強制開示ともいえる経営者予想の情報精度について、企業の国際化とどのような関係性にあるかについての検証を行った研究の分析を進めている。また、IPO企業における取締役の役割について注目した実証研究についても、実証論文を公刊できた。 2点目の研究として、これらの研究に加えて、コロナ渦の影響が、世界的に大きな影響を与えていることから、国際化する企業におけるコロナ渦の影響についての実証研究を行った。結果として、「我が国の企業において、コロナ渦の影響が市場にどのような影響を与えるか?」といった観点について、まずは最初の段階として、コロナ渦の影響を大きく受けることが想定される船舶業界・旅行業界に注目した分析を行った。船舶業界については、「ダイヤモンドプリンセス号」でのコロナ発生の影響は大きく、その後の国境封鎖に繋がったことから、その「ニュース」が市場参加者にどのような影響を与えるか?という観点からの研究を実証研究し、Transport Policyに公刊させることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現状では、最初の段階での研究目的の一つである「国際化が進展する日本企業におけるディスクロージャー活動」を分析した最初の論文について、アナリストの活動に焦点を当てた研究を公刊することができている。加えて、そのテーマを深めるために、追加的に行っている研究についても、国際会議での報告を行うなどして、その進展が進んでいる。その意味では、当該研究計画で行う実証研究が着実に進展をしているといえる。 合わせて、企業のディスクロージャー行動以外の企業行動に着目した研究について、データ整備や研究計画の立案なども進んでいることから、研究計画が実行に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進の方策としては、最初の段階で構想している研究計画について、確実に研究活動を推進して、学術論文としてまとめていくことが重要となる。研究計画を進める中で、分析の為に更なるデータセットが必要な点なども明らかになりつつあるので、それらのデータ整備などを引き続き行いながら、研究を推進する予定である。
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Research Products
(11 results)