2023 Fiscal Year Annual Research Report
オープン・イノベーションによる中小企業のものづくり高度化のプロセス
Project/Area Number |
22H00881
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
大木 裕子 共立女子大学, ビジネス学部, 教授 (80350685)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 為 京都産業大学, 経営学部, 教授 (00454471)
古賀 広志 関西大学, 総合情報学部, 教授 (20258312)
関 千里 愛知学院大学, 経営学部, 教授 (70434256)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
Keywords | ものづくり / 人材育成 / 技術継承 / 伝統工芸 |
Outline of Annual Research Achievements |
ものづくりにおける「デザイン」は、利用者が製品を利用する状況を広く捉え直すことで、解決すべき問題を再定義した上で、新機能の追加ではなく、「美しさ」や「洗練性」を追求することにある。このような製品デザインは、芸術性の高いと考えられる陶器や楽器ばかりでなく、最先端の「ものづくり」においても重要であると思われる。 そこで今年度の研究では、伝統および先端的技術の双方の視点から少数の事例研究を実施した。具体的には、燕三条、大分、鹿児島にて過去の調査からの環境変化を踏まえた事例研究を実施し、情報技術の発展やコロナ禍がもたらした今日的課題を再確認すると同時に、グローバルなリソースに頼らず集積地内でオープン・イノベーションを完結させようとするインドネシア、先端技術と伝統工芸の融合を図るフランスの産業集積を事例研究の対象とした。伝統と先端技術の融合を図るフランスと伝統工芸の技術を踏襲するインドネシアのものづくりを我が国の現状と比較して捉えるのは、創造性と起業家精神という変数を組み込みながら、そこに通底するものづくりの高度化に向けたメカニズムを抽出する狙いがある。特に、本研究で取り上げる産業集積地は近年急速な変貌を遂げており、伝統産業から展開させた新たなものづくりのモデル構築に向けて注目に値する。オープン・イノベーションによる協創的な組織知構築プロセスの構成概念を明確化し、概念的枠組を構築する。組織内・組織間ネットワークとの関連において、ものづくりの多様な側面が測定されるよう概念の操作化を行い、分析枠組とする。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
具体的に複数のフィールド調査を実施することができたことから、更に詳細な事例研究を実施することでモデル化につなげる目途がたっているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
コロナによる混乱も次第に終息しつつある状況において、速やかに事例研究を実施することで、ものづくりにおけるオープンイノベーションのモデル化に向けて研究を推進していく。
|
Research Products
(1 results)