2022 Fiscal Year Annual Research Report
中高年期への移行過程:大学卒業からの長期追跡パネル研究
Project/Area Number |
22H00915
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
西野 理子 東洋大学, 社会学部, 教授 (50257185)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池岡 義孝 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90151274)
嶋崎 尚子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40216049)
三輪 哲 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (20401268)
筒井 淳也 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (90321025)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
Keywords | ライフコース / 中高年期 / パネル調査 / パネルデータ分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、約20年前まで追跡調査を実施していた対象者らを再度追跡し、50歳代への移行過程を長期的なライフコースの観点から明らかにすることにある。今年度は再開調査の第1回となる「50代への移行調査」を実施した。 いったん終えたプロジェクトの20年ぶりの再開となることから、まずは対象者らに再開調査への協力をよびかけた。2002年までの調査に回答してくださっていた379名を対象に、調査再開の協力依頼状を5月31日に発送した。20年の歳月をはさんでいるため、そのうち217名分が宛先不明でもどってきた。大学同窓会の協力を得て、そのうちの116名の住所情報を入手し、7月21日に再発送を行った。第一次発送分に対して8月9日に、第二次発送分に対しては9月22日に督促も行った。 調査協力に応じてくださった方には、協力の連絡が入ったその都度、調査票を発送した。その結果、133名の方から回答を得た(夏には132名からの回答を得ていたが、年明けに1名からさらに回答があった)。回答は、郵送返却とオンライン回答がほぼ半数ずつとなった。 得られた成果も含めたニュースレターを作成し、回答してくださった133名に2月17日に送付した。また、回収数が少なかったことから、住所情報がありながらまだ反応が得られていない143名を対象に、2月17日に再度、調査依頼を行った。 調査がまだ進行中であることから、論文等の成果の公表には至っていない。調査協力者に送った第1号となるニュースレターでは、卒業生が関東地方にある程度集中しながらも地理的に分散していること、3人に1人が大学に関わるなんらかの組織に加入していること、しかしながら、大学キャンパスを訪問する機会はあまりない傾向が認められることなどを報告した。得られたデータの整備と分析を、引き続き進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、2022年度に第1回の調査を実施することができた。連絡が取れなかった対象者もいるが、20年のタイムラグにもかかわらず、住所不明で調査票が戻ってきたのは対象全数の4分の1にとどまった。ただし、戻ってこないだけで届いていないケースも相当数あるであろうことから、協力呼びかけの作業を続けた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は、2022年度に第1回、2024年度に第2回、2026年度に第3回と、3回にわたって「50代への移行」調査実施を予定している。これらの3回にわたる追跡パネル調査を、対象者らが20歳代から30歳代にかけての時点のパネル調査を接合することにより、長期パネルデータを構築する。 2023年度は、2022年度に実施した第1回調査で得られたデータをまずは整備する。クリーニングを行い、対象者らが30歳前後の時点のデータと接合し、一定の知見を確認する。その成果をふまえて、2024年度実施予定の第2回調査の調査内容を確定し、調査票を作成する予定である。 あわせて、パネル調査であることから、2023年中に2回(7月頃と2月頃を予定)、対象者らに成果をフィードバックするレターを作成し送付する。
|