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2022 Fiscal Year Annual Research Report

International comparative research on the maintenance and transformation of society by sharing records and archives

Research Project

Project/Area Number 22H00919
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionOtemon Gakuin University

Principal Investigator

藤吉 圭二  追手門学院大学, 社会学部, 教授 (70309532)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡田 順太  獨協大学, 法学部, 教授 (20382690)
横大道 聡  慶應義塾大学, 法務研究科(三田), 教授 (40452924)
磯村 和人  中央大学, 理工学部, 教授 (60241733)
安倍 尚紀  大分県立芸術文化短期大学, その他部局等, 准教授 (90401710)
上代 庸平  武蔵野大学, 法学部, 教授 (90510793)
阿部 哲  九州大学, 比較社会文化研究院, 助教 (90732660)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywordsアーカイブズ / アカウンタビリティ / 正義と和解 / 観光資源
Outline of Annual Research Achievements

補助金申請時には世界的なコロナの感染状況を考慮して、2022年度を国内での文献調査およびオンラインによる研究会を中心に実施することとしていたが、年度後半の状況の好転を受けて国内の歴史資料館およびアイルランドのアーカイブズ調査を実施した。
アイルランドではベルファスト(北アイルランド)のPublic Record Office of Northern Ireland (PRONI)、ダブリン(アイルランド)のNational Archives of Ireland (NAI)およびDublin City Archives (DCA) を訪問し、資料収集の方針や規模、政府諸機関との連携などについて担当者より説明を受けた。特にPRONIとNAIでは政府のアカウンタビリティ確保のためにどのような取り組みが行なわれているか、またナショナルアーカイブズとして民間資料をどの程度までケアすべきかについて、それぞれの方針やスタンスについて伺い、歴史的な経緯(端的には英国による支配とそこからの独立、独立を契機とした南北分断)が資料収集の方針にも影響していること、そこでは和解(reconciliation)がひとつの重要なテーマになっていることを確認できた。またDCAでは世界的な観光地であることを踏まえ、ダブリンという都市のプロモーションにもアーカイブズとしてかかわっていることが示唆された。
またアイルランド南部のコークではCork LGBTQ Archives を訪問し、立ち上げと運営を中心的にになってきた関係者から聞き取りおよび資料の提供を受けた。関係者が「これまで自分の先輩たちの世代がやってきたことを何かのかたちで残しておかないといけない」と考えた2000年代初頭にはまた「アーカイブズ」という言葉はあまり意識されていなかったようだ。記録を残すこととそれをアーカイブズという語句で表現することとの関係についても検討してみる必要性を感じさせた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

コロナ感染状況の鎮静化などいくつかの好条件が重なったためアイルランドでのアーカイブズ調査が可能となり、「未来を構想するための過去の活用」の具体的な実践について貴重な一例を知ることができた。また民主的な社会を維持するために不可欠のナショナルアーカイブズという課題についても、社会的、政治的状況によって重視される側面が変わるという点について実例を踏まえた確認をすることができた。社会におけるアーカイブズの役割を検討する本研究にとって貴重な取り組みを知ることができ、今後の研究の進展に資するものと考えている。

Strategy for Future Research Activity

昨年度訪問したアイルランドのアーカイブズ諸機関とはひきつづき連絡をとり、現地調査の成果の上に、より詳細な情報を加えて早い時期に調査報告を発表する予定である。
また、以前の科研費チームで調査を実施したメルボルン・キャンベラ(オーストラリア)、サンフランシスコ・ワシントンDC(アメリカ)などいくつか訪問調査を検討しており、先方との都合が合い次第順次調査を実施する予定である。またこれまでにチームおよび各自で進めてきた成果を何らかのかたちでまとめ公表するための準備を進める。

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Published: 2023-12-25  

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