2023 Fiscal Year Annual Research Report
わが国における制度化未満対応としての家族ソーシャルワーク展開可能性を探る事例研究
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22H00933
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| Allocation Type | Single-year Grants |
| Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
北川 清一 明治学院大学, 社会学部, 研究員 (50128849)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
耕田 昭子 明治学院大学, 社会学部, 研究員 (20772578)
高田 祐介 明治学院大学, 社会学部, 研究員 (20880066)
川向 雅弘 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (80737841)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 家庭福祉論 / 施設養護 / 家族支援 / スーパービジョン / 人材育成 / ケース管理責任 / 家族ソーシャルワーク |
| Outline of Annual Research Achievements |
専門職としてのソーシャルワーカー(≠社会福祉士)が介在する家族支援の制度化を阻む障壁について、日本社会の生活風土が生み出した生活保護との関連で強調される「自己責任論」および「家族問題の個人化論」の影響に注視しながら実践事例を収集して検証した。その成果を踏まえ、わが国の社会福祉制度として「家庭福祉」施策の定立を促す「家族ソーシャルワーク」の日本的展開の成立可能性を検討した。 併せて、「かかわり困難な家庭支援を担う人材育成」を促進する重要性について説くにあたり、この間に収集した実践事例を研究協力者(大学教員、ソーシャルワーカーを自認する現場実践者)とともにインシデント・プロセス法を用いて分析し「人材養成(大学等の教育課程)」と「人材育成(実践現場の現任訓練)」のクロスオーバーを図る必要を検討した。特に、子どもと家族を支援する専門職および組織管理者が、施設内で潜在化し広がっている「不適切なかかわり≒非対称性・力関係の課題(paternalism)」を見逃してきたために、機能不全状態に陥った当該施設および関連機関との協議を重ねながら、幾つかの喫緊に改善を要する「課題」を明らかにした。 結果、現在までのところ、支援環境の是正に向け、関係者との間で、スーパービジョン体制の整備、および、ケアマネジメントを基軸に据えた事例検討の定例化の必要性を協議を続けることで、本研究が一定の貢献が果たせる可能性を共有できるまでになった。 なお、その成果は「事例集」として取りまとめ、研究協力施設(10ヶ所)の配付し学習会を継続している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
児童養護施設に就労する生活支援スタッフ間で、ソーシャルワーク専門職としてのアイデンティティ(identity)の共有を図り、それを日々の支援過程で身体化(performance)できる実践環境を整える方法(strategy)について、AIの導入に疑義を呈しながら、本領域(=児童相談所、児童養護施設、母子生活支援施設)においては業務の省力化が一義的な課題とならないとする切り口(viewpoint)からその体系化に努めている。 このような成果を「キーワード」で示すならば「スーパービジョンのシステム化」「ケース管理責任体制の整備」「施設養護の内部質保証システムの確立」「アセスメントデータの管理と運用法」「多職種連携と本人参加型支援体制」となる。
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| Strategy for Future Research Activity |
児童養護施設に限らず、いかなる組織であっても、その内部に共有された価値観や行動規範、信念が、構成員の行動や組織としての取り組みに何らかの影響を及ぼしてきたことは、これまでの多くの先行研究を通じて明らかになっている。そこに横たわる目に見えにくい力動が、組織やその構成員の行動パターンの形成にどの程度まで影響を受けてきたのか、仮に、その力動が何らかの不利益をもたらす方向で作用するならば、それを食い止める操作の試みはソーシャルワーク(組織)の場合も重要なテーマになる。 そこで、本研究では、今後、社会福祉制度の伝統的な実践現場として機能している児童養護施設における実践の質的保証を維持するため、「家族支援」を主題に定め、日々の支援の特徴をなす「集団生活」を媒体(helping media)としたソーシャルワーク実践の展開を担える人材育成とスーパービジョンの取り込み方法について検討を加えたい。
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