2022 Fiscal Year Annual Research Report
コロナ禍における高齢者の生活機能に着目した認知症予防に向けた縦断研究
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22H00934
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya Women's University |
Principal Investigator |
竹田 徳則 名古屋女子大学, 医療科学部, 教授 (60363769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 寛 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (20387749)
加藤 清人 平成医療短期大学, リハビリテーション学科, 教授 (90741794)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 認知症予防 / 通いの場 / 社会参加 / 生活機能 / コロナ禍 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本老年学的評価研究(JAGES)プロジェクトによる2022年度全国調査のうち、本研究助成では、愛知県武豊町、愛知県常滑市、愛知県名古屋市を対象とした。調査対象は65歳以上高齢者として、3市町の対象者数及び回収率は以下の通りであった。愛知県武豊町対象者9,414人(回収数6,302人、回収率66.9%)、愛知県常滑市12,042人(7,656人、63.6%)、愛知県名古屋市25,000人(17,872人、71.5%)という結果だった。 愛知県武豊町におけるコロナ禍での通いの場再開後の参加状況と、参加を中止している者の理由を明らかにする目的で2022年1月に実施した調査蓄積データの分析を行った。調査対象827人のうち回答者666人(回収率80.5%)、分析は65歳以上で回答欠損のない634人を対象とした。その結果、参加継続306人(48.3%)・参加中止中268人(42.3%)・感染拡大前に参加をやめた60名(9.4%)などであった。次に参加中止中268人(ボランティア45人、一般参加者187人、不明36人)の理由で多かった項目は、感染を避けるため(全体41.0%、ボランティア28.9%、一般参加者47.6%、以下同順位)、参加したいという気持ちがなくなった(18.7%、17.8%、19.3%)、体力が低下した(12.3%、8.9%、13.4%)、おしゃべりができなくなった(10.8%、6.7%、13.4%)、病気になった(10.4%、20.0%、8.6%)などだった。参加中止中の理由は、感染を避けるため以外では、参加意欲や体力低下など活動休止やコロナ禍での外出や社会参加の減少に伴う、心身の好ましくない状態への移行が背景と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度計画のうち2021年度実施「通いの場」参加者調査データの分析として、愛知県武豊町におけるコロナ禍での通いの場再開後の参加状況と、参加を中止している者の理由について分析を行った。しかし、JAGES2019年実施調査データの横断分析については、既に他機関の研究者らが実施してることが確認され、本研究で当初予定した分析は実現できなかった。また、日本老年学的評価研究(JAGES)プロジェクト実施による全国調査のうち3市町の調査を終えたが、調査時期が当初予定よりも遅れて2023年1月から2月となり、回収後の分析データベースの構築には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、以下について研究分担者らと取り組む予定である。JAGES2021年度実施調査データの横断分析及びJAGESプロジェクトにて2022年実施した調査の分析データベースを構築し予備的分析を行う。また、本研究で追究する認知症発症と生活機能などに関連する注意や集中の認知機能に関して、高齢者の脳機能の観点から予備的把握も予定する。
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