2022 Fiscal Year Annual Research Report
Housing environment maximizing functional ability and subjective well-being of older people using long-term care
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22H00942
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Institute for Health Economics and Policy, Association for Health Economics Rsearch and Social Insurance and Welfare |
Principal Investigator |
土屋 瑠見子 一般財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会(医療経済研究機構(研究部)), 研究部, 主任研究員 (20726525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 友紀 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (70305556)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 住環境 / 高齢者 / 評価指標 / 残存能力 / Well-being |
Outline of Annual Research Achievements |
「住環境アクセシビリティ」とは、個人が目的の場所に到達したり、目的の物を使うことを住環境が促進/阻害する程度であり、要介護高齢者の残存能力を最大化させることで主観的Well-beingに寄与することが期待できる。しかし日本では、住環境アクセシビリティの評価指標が存在せず、その重要性を検討できてこなかった。そこで本研究では、要介護高齢者の住環境アクセシビリティが主観的Well-beingに関連するプロセスの解明を目的とする。 2022年度は、スウェーデンのルンド大学との共同研究として2017年から開発を行っている住環境アクセシビリティ評価指標の開発を継続し、【研究1】住環境アクセシビリティ評価指標のスコアリングの妥当性検証の準備作業を行った。具体的には、内容妥当性が担保された評価項目の整理、今後の専門家パネルに利用する評価項目を示す写真の収集・ガイド作成、医療専門職の助言を得ながらスコアリング案の作成を行った。また、100を超える評価項目を用いたアセスメントの実施可能性を高めるため、Light Detection and Ranging(LiDAR)機能等を用いた評価方法を検討した。またその準備の一環として、実際の高齢者宅を訪問し見学を行った。対外発表は、住環境評価指標項目の国際生活機能分類(International Classificationof Functioning, Disability and Health: ICF)に基づいた評価項目の類型化の結果をまとめ、第12回IAGGアジア/オセアニア国際老年学会議に演題登録を行い採択された。また同内容は論文化作業を行っている。 2023年1~9月の期間、研究代表者がミシガン大学に滞在するため、海外における研究滞在等による研究中断を申請し承認されている。そのため、本研究は2023年1月に中断となり、帰国後に専門家パネル調査を実施予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実施計画に従って研究を遂行しているが、研究代表者の海外における研究滞在のため、2023年1月から研究中断を申請・受理されている。そのため、2023年度に終了予定であった【研究1】専門家パネル調査は、2023年10月以降の研究再開後の実施を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2023年9月まで海外における研究滞在により研究を中断し、2023年10月より、【研究1】住環境アクセシビリティ評価指標のスコアリングの妥当性検証の続きを実施する予定である。具体的には、障害特性と住環境の組み合わせが高齢者の残存能力の最大化に影響を与える程度を示すスコア案を専門職に提示し、専門家パネル調査よってその妥当性を検討する。専門家パネル調査の際には、病院や地域で働く作業療法士を対象と考えているため、インタビュー実施時点での医療・介護提供体制等に留意しながら調査を実施する。 また2024年度以降は、【研究2】住環境アクセシビリティ評価指標の信頼性・実施可能性の検証、【研究3】住環境アクセシビリティと主観的Well-beingとの関連の調査研究を順次進めていく。
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Research Products
(4 results)