2022 Fiscal Year Annual Research Report
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22H01001
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
蒔苗 直道 筑波大学, 人間系, 准教授 (40345939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相田 紘孝 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 特任研究員 (00782749)
成田 慎之介 東京学芸大学, 教育学研究科, 准教授 (00804064)
佐藤 英二 明治大学, 文学部, 専任教授 (20339534)
岡野 勉 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (30233357)
田中 伸明 三重大学, 教育学部, 教授 (60609246)
田中 義久 弘前大学, 教育学部, 准教授 (80610633)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 数学教育現代化 / 教育課程 / 学習指導要領 / SMSG |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、以下の3つを研究課題として取り組んでいる。(1)欧米諸国の現代化はどのような運動だったのか (2)日本は欧米諸国の現代化をどのように見ていたか (3)日本の現代化はどのようなものだったのか 2022年度は、主として(2)(3)について、以下の研究を行った。 (2)数学教育現代化運動における日本の数学教育者のSMSGの受け止め方に対して、日本数学教育会の活動を分析し、SMSGの日本への紹介が本格的に始まった1964年の段階から,SMSGに対する批判的な言説が登場している事、1964年の年末の時点で,日本独自の現代化運動が唱導されていた事、SMSGの依拠する理論とブルーナーが『教育の過程』において示した理論を一体のものとして理解する発想が日本の現代化運動において存在していた事を明らかにした。日本数学教育学会誌を対象として分析した。また、小学校算数科における数学教育現代化の受け入れについて集合,関数,確率といった新しい指導内容を取り入れつつも,そのねらいは数学的な考え方の指導としていた事が明らかにした。 (3)中学校数学科における学習指導要領の編集過程について、「数学調査研究協力者会議」における議事録や配布資料を収集、現代化の影響を受けて作成された面だけではなく、数学的な考え方の一層の強調等、1958年学習指導要領を継承・発展させている側面がある事を明らかにした。また、高等学校の学習指導要領の協力者会議の主査であった秋月康夫の思想を分析し、現代化運動の対象を生徒の上位層に限ると考えた点で対立があった事を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題の(1)については、史料収集を中心に行った。米国のSMSGの教科書を網羅的に収集できている。研究課題(2)(3)について、日本の数学教育界全体の議論と、初等教育段階、中等教育段階について、それぞれ研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
学習指導要領に示された数学教育現代化を取り入れた数学教育が、検定教科書にどのように具体化されていたのか、という点について分析を進める。また、日本の数学教育者や数学者が現代化をどのような形で自分自身の算数・数学教育論に取り入れていたのかについて、さらに分析を進める。次には、SMSGの教科書の体系的分析や比較研究を通して、研究課題全体の推進に努める。 また、学会での研究発表を行い、研究グループ以外の歴史研究者や当時の様子を知る識者方とも研究交流を進める。
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Research Products
(6 results)