2022 Fiscal Year Annual Research Report
中等国語科における学習特性を持つ生徒の基礎読解力を育成する評価問題の開発・検証
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22H01013
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
間瀬 茂夫 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90274274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 洋一 島根県立大学, 人間文化学部, 准教授 (00805062)
川合 紀宗 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (20467757)
冨安 慎吾 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (40534300)
中井 悠加 島根県立大学, 人間文化学部, 准教授 (40710736)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 基礎的読解力 / アセスメント / 発達特性 / リーディング・リカバリー / 中等国語科 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、次のことを目的とした。1) 国語教科書における国語教材コーパスの分析から、短い文章のまとまりを読解するために必要な基礎的な能力(国語基礎読解力)を定義する。2)英語圏の学習に困難を持つ児童生徒を対象とした読解力のアセスメント・テストおよび回復プログラムについて、文献を通して分析することで構造を明らかにする。 実際には、1)については、2)と関連させ、国内、海外における言語能力、基礎的読解力をアセスメントする評価問題を収集・分析し、分類を行い、発達特性を持つ中等教育段階にある学習者の言語能力をアセスメントするための評価問題のモデルを作成した。分析の対象としたのは、次のアセスメント・テストである。(海外)CALS-I AELP WRMT-III (国内)標準読み書きスクリーニングテスト NRT・CRT スタディサポート・LITERAS WISC K-ABC CARD TOLD-1 RST 日本語検定 言語力検定 論理エンジン T式ひらがな音読 NTT語彙力テスト 2)の海外における読解に困難を持つ生徒への介入プログラムについては、次のものを対象として、文献による調査を行った。・Reading Recovery と Response To Intervention について ・カンザス大学Learning Strategies Curriculum(LSC)およびThe Strategic Instruction Models Learning Strategies Curriculum(SIM)の概要とXtreme ReadingおよびFusion Readingの具体について
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画では、中等国語科で実際に読解する教科書教材からコーパスを作成し、それをもとに基礎的読解力を定義することを考えていた。しかし、どのような水準で言語能力をアセスメントするかということが明確でなければ、基礎的読解力を定義することも難しいと考え、先行するアセスメント・テストの問題を収集・分析から定義する方法に変更した。そのため、文章教材のコーパスの作成が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
二年次の研究の目的および計画は、下記の通りである。 3)国語教材コーパスを活用し国語基礎的読解力を評価するためのアセスメント・テスト問題を作成する。その際、英語圏のアセスメント・テストを参照軸として、共通点、相違点を明確にする。 4)開発したアセスメント・テストは、ウェブ上で稼働する簡易なフォーム型のアプリケーションに置き換え、高校生に対してペーパーレスで試行的に実施し、学習特性を持つ生徒と学力低位の生徒の国語基礎読解力における困難さの原因や差異の分析を行う。 5)英語圏の回復プログラムおよび通常カリキュラムとの接合について実地調査を行う。
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