2023 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a workshop for migrant children focusing on aesthetic literacy
Project/Area Number |
22H01017
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
石黒 広昭 立教大学, 文学部, 教授 (00232281)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石本 啓一郎 名寄市立大学, 保健福祉学部, 講師 (00816481)
本間 祥子 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 助教 (00823717)
蓮見 絵里 埼玉東萌短期大学, 幼児保育学科, 助教 (40952867)
小林 由利子 明治学院大学, 心理学部, 教授 (50245297)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
Keywords | エステティック・リテラシー / ワークショップ / 移民 / 子ども / 学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、初年度である2022年度に関係ができた移民の子どもたちが所属する複数の実践組織で対面ワークショップを試行することができ、その実践的、理論的課題を整理した。実施されたワークショップは多様で、学校における代表的なリテラシー特性である機能性よりもそのエステティック(感性的)特性を重視したものが実施された。具体的には小学校における文字の視覚性を重視する見立て遊び的活動、地域日本語教室での造形ワークショップ、海外にルーツのある子どもが所属する就学前施設における行動観察と保育士研修、移民の子どもが通う民間学習施設などであり、結果の相互の比較により、多様な課題が確認できた。 国外フィールド研究としては、初年度から参加するタイと日本の大学生との間で準備を進めて来た泰日オンライン・ワークショップを開催し、お互いの国での生活を紹介しあう日本語のデジタルパンフレットを作成し、本科研ホームページで公開した。また、カナダの継承語学校で行ったアート・ワークショップでは日本の伝統的な紙芝居の物語作成技法をベースに子どもたちが自分の人生を語るワークショップを実施した。紙芝居技法が日本的な文章構成作法を学ぶツールになることや自分の過去をふりかえったり、未来を想像する上で有用であることが示された。 この他、代表者の所属校により招聘されたスウェーデンの幼児教育研究者で、エスティクスを研究している Liselott Mariett Olsson博士を招いて本科研メンバーで研究検討会を行い、今後の課題を議論した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ワークショップ・プログラムに協力してくれるフィールドが国内、国外とも見つかり、実践者らと緊密に協力しながらプログラムを検討、試行できる段階にあるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
試行されたワークショップの結果として、その特徴や課題を公開の学会や研究会で報告することでさらに議論を深めることができるだろう。そのため、次年度はワークショップの理論的検討と試行を行うことももちろんだが、その成果を複数の国内外の学会で報告する予定である。
|