• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Annual Research Report

Development of simulating moving bed chromatography system for production of lithium-6 used as blanket material

Research Project

Project/Area Number 22H01201
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

杉山 貴彦  名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90353440)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywordsリチウム6 / 模擬流動層 / 同位体分離 / クロマトグラフィー / ブランケット
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,核融合ブランケット材である高濃縮リチウム6の生産に適した模擬流動層クロマトグラフィーシステムの開発である.本研究を構成する主要項目は,①プロセスシミュレーションによる吸着剤開発指針の調査,②粒径の小さいシリカビーズを担体とした新奇吸着剤の開発,③模擬流動層クロマトグラフィーによるリチウム同位体分離実験,④核融合炉ブランケット用リチウム6濃縮設備の基礎設計である.令和4年度は,このうち,項目①と②を中心に行った.
項目①について,単一の吸着カラム内のバルク流れ,境膜移動,粒内拡散,吸脱着の全ての物質移動過程を境界条件により接続して直接計算するモデルを開発した.模擬流動層は複数の吸着カラムから構成され,また,それら複数のカラムを4つのゾーンに分ける.模擬流動層で有意に分離が行われるためには,これら4つのゾーンに課せられる条件があり,内径4.6 mm,充填長25 cmのカラムを用いて流量20 ml/minで処理を行う場合には,カラム切り替え周期が3.5×103 sと見積もられ,プロセスとして成立可能であることを確かめた.
項目②については,Phenomenex社製Luna HILICシリカビーズを担体とし,この細孔内に,ビスフェノールA,ベンゾ15クラウン5,トリクロロ酢酸を原料として,ベンゾ15クラウン5樹脂を合成することで,吸着剤を調製した.収率約75 %で約2 gを得て,不純物を取り除いて約1.7 gの最終製品を得た.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

項目①について,単一カラムのシミュレーションコードを完成し,これらを組み合わせて模擬流動層プロセスを構成する要件も明らかにできたことから,令和5年度の早い段階でプロセス全体の計算コードを完成できる目途がたった.項目①の達成率は50 %と自己評価する.項目②については,本研究における最も困難な課題であったが,これを達成した.毒性の高い試薬の安全な取り扱いに習熟し,爆発性化合物の生成を避けるための不活性ガス置換グローブボックスを活用して,合成条件を選定できた.今後は,実際にカラムに充填する量を確保するためより多量に調製する必要があるものの,項目②の達成率は80 %と自己評価する.以上のことから,研究全体の達成率として30 %を上回っており,全体的に順調に進展していると自己評価した.

Strategy for Future Research Activity

項目③については,令和4年度内に,機器選定と購入手続きを進め,令和5年度に計画する機器増強を経て実験装置を完成させる.この際,新奇吸着剤を充填した独自のカラムを準備する必要があり,項目②に関して,吸着剤の調製を鋭意進める.令和5年度には,項目①から③の全てが整い,実験とシミュレーションを総補的に行うことにより,模擬流動層プロセスの適切な運転条件を明らかにするとともに,実験データを蓄積する.作成した計算コードにより模擬流動層のプロセスシミュレーションを行い,単位カラムの長さや切り替えタイミング,流量などの所定の運転条件に対して生産性が高まるように,吸着剤の粒径と吸着容量の最適値を求め,吸着剤開発の指針を定める.

  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] リチウム同位体分離への疑似移動層プロセスの適用性評価2023

    • Author(s)
      加藤昌太朗,香村迅,大橋利正,杉山貴彦
    • Organizer
      日本原子力学会「2023年春の年会」
  • [Presentation] 置換クロマトグラフィーによるリチウム同位体分離に電気伝導度計を用いた吸着帯界面位置の検出2022

    • Author(s)
      香村迅,加藤昌太朗,大橋利正,杉山貴彦
    • Organizer
      日本原子力学会中部支部第54回研究発表会

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi