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2022 Fiscal Year Annual Research Report

Development of a diagnosis method of non-uniform birefringence in a sapphire mirror for a gravitational-wave telescope

Research Project

Project/Area Number 22H01228
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

宗宮 健太郎  東京工業大学, 理学院, 准教授 (10582603)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 弘毅  東京都市大学, その他部局等, 教授 (40419693)
Zeidler Simon  立教大学, 理学部, 助教 (80773598) [Withdrawn]
LEONARDI MATTEO  国立天文台, 重力波プロジェクト, 特別客員研究員 (90816448)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Keywords干渉計 / 重力波 / 複屈折 / 姿勢制御 / 機械学習
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、4x4ピクセルのフォトデテクタ(PD)アレイを用いて、重力波望遠鏡の鏡の姿勢制御を実現する手法を開発することである。鏡をレーザー光が透過する際に、位相誤差や複屈折の非一様性により波面が乱れると、姿勢制御信号にオフセットが乗ったり線形性が崩れたりすることが知られている。従来の手法は2x2ピクセルの四分割PDから縦横の差動成分を取り出すものだが、これだとオフセットを取り除く自由度が足りない。我々は浜松ホトニクスが製造する64分割シリコンダイオードアレイを用いて、取得する情報量を増やし、線形制御信号を回復することをシミュレーションおよび試験実験によって検証する。信号取得方法は、線形和で構成される最適フィルタを用いるものと、非線形成分を加えた機械学習のそれぞれで結果を比較する。今年度の成果としては、まずシミュレーションに関して、ある条件下では線形フィルタにより線形信号を回復できることを明らかにした。シミュレーションでは、乱数で作成した非一様マップを組み込んだ干渉計の出力を算出する。マップはフーリエ級数展開して10次までの空間モードを足し合わせて作成したが、この空間モードの位相が10次までで揃っている場合に限り、ランダムなマップに対して機能する線形フィルタが存在するということが分かった。また、マップを一意に定め、ビームポジションをずらした場合も、線形フィルタが機能する可能性が高いことが分かってきたが、後者については追試験が必要と考えている。次に試験実験の方は、新たに購入したレーザーを用いて光共振器を構築し、長さ制御に成功すると共に、分割PDを用いた姿勢制御信号の獲得にも成功した。次の段階で、鏡に非一様な模様を施し、同じ実験をして違いを検証する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

シミュレーションは順調に進んでいる。予定通り、まず線形フィルタの製作が進み、ある条件下で姿勢制御信号を回復できることを示せた。偶発的に実現した非自明な条件ではあるが、面白い結果であると考えている。機械学習についても、ほぼ予定通りに開発は進んでいる。Principal Component Analysisを施した手法、一次元の畳み込みニューラルネットワークによる手法、などいろいろ試している。実験の方も、光源を設置するところから始めて、光共振器の長さ制御に成功するところまで進めたのは予定通りである。当初使用する予定であった四分割PDの帯域が低く、通常のPDとナイフエッジを組み合わせた簡易的な分割PDで姿勢制御信号の獲得を試み、成功した。これは一時的な試験であり、その後すぐにRF帯域まで応答できる四分割PD回路の製作にとりかかった。64分割PDの方はまだ実装が完了しておらず、こちらはもう少し時間がかかると考えている。

Strategy for Future Research Activity

線形フィルタを用いたシミュレーションが予想以上の成果をあげたため、どのような条件で制御信号が回復できるのか、ピクセル数を下げても同じ成果をあげられるのか、など新たな興味が湧いた。特に、16ピクセルより下げても信号の回復が可能かもしれない、ということから、従来の四分割PDを用いつつ、従来は利用しなかった第4の自由度(第1が総和、第2が横方向の差動、第3が縦方向の差動、である)を用いて、オフセットの除去ができないか、という新しいアイデアを発案した。実は64ピクセルPDアレイは応答速度が四分割PDより遅く、RF側帯波を用いた高度な信号取得に向いていないため、4ピクセルのPDアレイを用いるメリットは少なくない。引き続き、シミュレーションと実験の両面から開発を続けていく予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] 非一様な複屈折の影響下における鏡の姿勢制御法の開発2023

    • Author(s)
      田中颯
    • Journal Title

      東京工業大学理学院物理学系卒業論文

      Volume: - Pages: -

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 新しい姿勢制御法開発のための光共振器の制御実験2023

    • Author(s)
      羽場大起
    • Journal Title

      東京工業大学理学院物理学系卒業論文

      Volume: - Pages: -

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2023-12-25  

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