2022 Fiscal Year Annual Research Report
Relation between cold gas circulation and AGN feedback in elliptical galaxies
Project/Area Number |
22H01268
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
藤田 裕 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10332165)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 楕円銀河 / ブラックホール / 超新星 / 宇宙線 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 楕円銀河中心ブラックホールにガスが落ちることでブラックホール周囲から膨大なエネルギーが放出されるが、そのメカニズムはよくわかってない。その詳細を調べるために我々銀河系のフェルミバブルに注目した。このバブル生成は銀河系中心のブラックホールによる大規模エネルギー注入に起因すると考えられている。本研究では、X線ガスの密度、温度、衝撃年齢のプロファイルを組み合わせることで、エネルギー注入のメカニズムを見分けることができることを明らかにした。そこで数値シミュレーションの結果を観測と比較することで、バブルはブラックホールからの高速風によって作られたことを示した。風の速さは ~1000 km/s で、10^7年間吹き続けたと考えられる。風の質量フラックスが大きいので、星間雲の巻き込みが必要であると考えられる。楕円銀河でも同様なことが起きている可能性が高いと思われる。 2. 楕円銀河ではしばしば超新星が爆発する。そこで加速された宇宙線は星間物質中に拡散することで、楕円銀河の進化に大きな影響を与える。その効果を調べるために近傍の超新星残骸 RX J1713.7-3946 からの宇宙線ガンマ線に注目した。まず解析モデルを用いて、周辺の宇宙線の分布を計算した。超新星残骸は2相の星間物質と相互作用していると仮定し、高密度のガス塊は、希薄な星間物質で囲まれているとした。その結果、陽子によって生成されたπ0崩壊ガンマ線は ~TeV にピークを持つ観測ガンマ線スペクトルを再現することが分かった。さらに星間物質柱密度、X線表面輝度、ガンマ線表面輝度の観測を組み合わせることで、星間物質や宇宙線の空間分布を3次元的に調べられることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は楕円銀河そのものよりも我々の銀河系中の対応天体について調べ、研究成果を論文として発表することができた。現在楕円銀河の星間物質についての観測データを解析しているが、おおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
楕円銀河の進化にかかわる個別要素について研究している段階だが、徐々にそれらを統合した研究に移行したい。予定していたような観測研究者を雇用できず、理論シミュレーションを専門とする研究者を雇用したため、その専門性を発揮できるように研究テーマの重心を観測から理論に少し移動させる。
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[Journal Article] Diffuse radio source candidate in CIZA?J1358.9?47502022
Author(s)
Kurahara Kohei、Akahori Takuya、Kale Ruta、Akamatsu Hiroki、Fujita Yutaka、Gu Liyi、Intema Huib、Nakazawa Kazuhiro、Okabe Nobuhiro、Omiya Yuki、Parekh Viral、Shimwell Timothy、Takizawa Motokazu、Van Weeren Reinout J
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Journal Title
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 75
Pages: S138~S153
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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