2022 Fiscal Year Annual Research Report
MOWALL-II:Moho Observation along transform fault WALLs II
Project/Area Number |
22H01319
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
沖野 郷子 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (30313191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 謙太郎 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (40512083)
町田 嗣樹 千葉工業大学, 次世代海洋資源研究センター, 上席研究員 (40444062)
森下 知晃 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (80334746)
小原 泰彦 名古屋大学, 環境学研究科, 客員教授 (10470121)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 中央海嶺 / 背弧海盆 / 海洋リソスフィア / 海洋地殻 / マントル不均質 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,1)MOWALL-backarcとして背弧海盆最初期の海洋リソスフィアの観測研究,2)次年度以降に予定されているMOWALL-CIRのための既存試料の分析,3) 岩石試料分析手法の確立,を実施した. 1) MOWALL-backarc: 四国海盆西部の海洋コアコンプレックス群について、「しんかい6500」の潜航による地質観察と岩石採取および地球物理マッピング航海を実施した。四国海盆西部の3個の海洋コアコンプレックスからマントルかんらん岩を採取することができ、四国海盆西部がメルトに欠乏したテクトニクスにより形成されたという証拠を得たと共に、四国海盆拡大史の精密化に資する地球物理データの取得を行った。 2) MOWALL-CIR: これまで採取され,データが報告された中央海嶺由来の深海性かんらん岩を精査し,特に単斜輝石の微量元素組成に着目して統計学的手法を用いて解析を行った.天然試料の科学的特徴と始原的海嶺下マントルからの中央海嶺下溶融過程で想定されるモデルを構築し比較した.既存の地球物理データの解析を進め,地殻の厚さの時間変動を明らかにし,学会発表を行った. 3) 岩石試料分析手法の確立:Sr, Nd, およびPbの濃度が玄武岩の1/100程度と極めて少ない溶け残りマントルかんらん岩について、同位体の分析を行うために、質量分析装置に搭載されている微量測定用の高感度アンプを用いた分析ルーチンの立ち上げを行った。分析前処理は、昨年度に確立した3元素の一連段階抽出法をそのまま適用可能であることを確認した。また、高感度アンプを用いて、かんらん岩の地質標準試料であるJP-1の分析を行い、Sr, Nd, およびPbいずれにおいても、同位体比を適切な確度で求め、公表値を再現することができた。以上によって、航海を実施し試料を採取することができれば、直ちに分析を開始することができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
背弧海盆研究については,予定委通り航海が実施できた,インド洋航海については,提案は採択され次年度以降に実施となったため,既存試料・データの解析に取り組んだ.
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Strategy for Future Research Activity |
主たる観測ターゲットであるインド洋調査航海に向けて,沿岸国であるモーリシャスとの交渉・許可申請などを始める必要がある.また,実りある航海にするために,来年度には大規模な研究集会を開催し,観測計画の立案を行う予定である.
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Research Products
(18 results)