2022 Fiscal Year Annual Research Report
Experimental study of Raman geobarometry using hydrothermal diamond anvil cell
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22H01333
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
纐纈 佑衣 名古屋大学, 環境学研究科, 講師 (20726385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 重明 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海域地震火山部門(火山・地球内部研究センター), センター長 (20313116)
伊神 洋平 京都大学, 理学研究科, 助教 (30816020)
田口 知樹 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 専任講師 (60791704)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 熱水ダイヤモンドアンビルセル / 石英 / ざくろ石 |
Outline of Annual Research Achievements |
R4年度は熱水ダイヤモンドアンビルセル(HDAC-VT PES Enterprise Inc社製)を購入し,高温高圧実験に向けた実験環境の整備を行った.実体顕微鏡を熱水ダイヤモンドアンビルセルが観察できるようにセットアップを行った.また,観察カメラシステムを導入し,リアルタイムで試料室内の様子が観察・記録できるようにした.分担者とともに熱水ダイヤモンドアンビルセルの操作を行い,加圧と加熱ができることを確認した.加圧時に必要なガスケットの選定を行い,サイズや材質の違いを確認した. 試料室内に入れる予定である高圧変成岩の候補として,四国中央部三波川帯権現地域と中国Sulu地域に産するエクロジャイトを分析し,ざくろ石に含まれる石英の残留圧力値を測定するとともに,高圧相の指標となる鉱物の解析も行った.特に,三波川帯の石英エクロジャイト中に含まれるざくろ石中に,超高圧相での算出が報告されているルチルラメラが確認されたため,形成条件や置換反応などについての検証を行った. 石英包有物の残留圧力値の分布解析に向けて,ラマン分光装置を用いた鉱物のマッピングテストも行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は予定通り熱水ダイヤモンドアンビルセルを導入し,実験に向けて必要な環境を整備することができた.また,天然試料の分析も行い,形成条件の制約に向けた基礎的なデータ取得を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
R5年度は熱水ダイヤモンドアンビルを用いて圧力較正実験を進める.高温環境下になると,圧力指標であるルビー蛍光が使えなくなるため,アンビル面のダイヤモンドや単結晶石英のラマンシフトから温度補正を行った圧力値を算出・比較し,正確に圧力評価ができる最適な手法を検証する. 天然試料においては,FIBの切り出しに向けた石英包有物の選定を行い,ラマンマッピングで残留圧力の分布を詳細に検証する.また,選定した石英包有物の切り出しテストを行う.
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Research Products
(9 results)