2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of peculiar strain sensitivity of strongly correlated electronic nanomaterials and creation of giant mechanical-electrical response
Project/Area Number |
22H01362
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
服部 梓 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80464238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 賢 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (00222216)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | フレクソエレクトリック効果 / 強相関金属酸化物 / ナノ・マイクロ構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
力学的刺激が生み出す物性変化は、センサ、メモリ、振動発電など多様な用途に応用でき、マテリアル革新力強化の重要課題の一つでSociety5.0を支えるナノテクノロジーとなり得る。本研究では、電子の強相関性から巨大な機械-電気応答性を潜在的に持つ金属酸化物のナノ材料を対象とし、ナノ構造試料へのひずみ印加オペランド構造・物性評価実験を通じて、応力⇔変形構造⇔変調物性の相互関係の解明、ゲージ率1000以上という機能創出を目的とし、2022年度は、・4点曲げ負荷試験システムの開発、・開発した負荷試験システムで、歪勾配印加家でのオペランド構造および電気測定の実施、を行った。 凹型、凸型で0.01%までの歪勾配を試料に直接印加可能な歪印加治具を実現し、高精度かつ可逆的で定量的に歪み量を制御した負荷印可オペランド特性評価装置を実現した。 独自の歪印加装置を用いて、典型的な相転移材料であるVO2の薄膜、マイクロ構造試料に対し歪み負荷での伝導特性評価を行った。100μmサイズの薄膜から、2μmまでサイズを低下させた試料に対して試験を行ったところ、全ての試料で歪勾配により相転移温度の明瞭な変調が実現した。特筆すべきは、転移温度の変調度は試料のサイズが減少するに従って増大し、既報の歪応答性を超えた温度変調が実現した。これはフレクソエレクトリック効果が起因していることを示唆している。また、X線回折法を用いたオペランド構造評価により、歪勾配による構造変形度の3次元方向の分布を評価することができた。これにより、力学-分極-電子自由度が生み出す材料の力学特性と機能の関係の解明へとつなげていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度(2022年度)に予定していた、・4点曲げ負荷試験システムの開発、・開発した負荷試験システムでのオペランド構造および電気測定の実施が順調に進行している。また、期待していたナノ・マイクロ構造でのバルクを凌駕する機械-電気応答性が観察され、フレクソエレクトリック効果の影響を実証することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
開発した4点曲げ負荷試験システムを用いて、引き続きプロトタイプ材料であるVO2の機械-電気応答性の系統的な評価を行い、これにオペランド構造評価結果を加えて考察することで、フレクソエレクトリック効果の実態を解明する。更に、オペランド構造・伝導特性評価を通じてナノ形態変形に由来する抵抗変化を記述するモデルを構築し、ナノフレクソエレクトリック効果の支配因子を特定する。対象材料を、軌道の自由度があるため3次元的なフレクソエレクトリック効果が期待されるニッケル酸化物に拡張し、効果の普遍性やニッケル酸化物で期待される化学反応性への影響も明らかにしていく。
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Research Products
(9 results)