2022 Fiscal Year Annual Research Report
磁場応答性ゲルを用いた基板弾性率制御による幹細胞ステムネスの長期保持技術の開発
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22H01365
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森田 康之 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (90380534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小俣 誠二 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (60624814)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 磁場応答性ゲル / 弾性率 / 磁性粒子 / 幹細胞 / ステムネス / 刺激応答性高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
間葉系幹細胞(MSC)のステムネスの減弱は,培養中のMSCが基板の弾性率を感知し,弾性率に応じた特定の体細胞に分化することから生じるため,MSCに培養基板が一定の弾性率であることを記憶させないことが重要である.そこで本研究は,MSCのステムネス減弱を防ぎ,ステムネスを長期的に保持する技術の開発に取り組む.それを実現するために磁場応答性ゲルを用いる.磁性粒子を分散させたゲルを培養基板とし,磁場印加により培養基板の弾性率を制御し,MSCのステムネスを長期保持する技術を開発することを目的とする. 初年度は,研究実施計画に示すとおり,(1)MSCを長期培養する際,培養基板の弾性率を能動的に変化できるようにするため,培養基板としての磁性粒子を分散させた磁場応答性ゲルを開発することを行った.今回用いたゲルはゼラチンで新田ゼラチンを使用した.まず粉末状のゼラチンと純水を混ぜた.粉末状のゼラチンは常温では水に溶けないため,60℃以下で温め溶かし,その後撹拌した.その後,ゼラチン溶液に磁性体粒子(平均粒径46μm)を混ぜて攪拌した.本実験ではゼラチン濃度2%に磁性体粒子を0.1%添加したもの3つ作製し,所定の容器に流し込み,4度で冷却しゲル化させた. さらに(2)磁場印加による磁場応答性ゲルの弾性率を定量的に評価した.上述の磁場応答性ゲルの弾性率は0.5kPaであった.そして,100mT, 150mTと磁場強度を増加させるに伴い,ゲルの弾性率が上昇することを確認した.これらの結果により,当初の計画であった磁場応答性ゲルの作製と,磁場印加によるゲル弾性率の変化の目標を達成した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおりに進展しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書の実施計画にも示したとおり,この磁場応答性ゲル表面に細胞培養ができるよう,細胞接着分子をコーティングし,間葉系幹細胞の培養を試みる.その後,磁場印加によりゲル弾性率を変化させ,幹細胞の機能・特性変化,ひいてはステムネス状態を評価する.
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Research Products
(7 results)