2022 Fiscal Year Annual Research Report
その場波面制御で自在に操る干渉定在波によるサブμm級自由微細構造の大面積露光創成
Project/Area Number |
22H01370
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 裕樹 北海道大学, 工学研究院, 教授 (70606384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高 偉 東北大学, 工学研究科, 教授 (70270816)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 超精密計測 / 生産工学 / 加工学 / 微細構造露光 / 干渉定在波 / 波面制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,サブマイクロメートル級微細パターンのマスクレス露光を実現する波面制御型光干渉リソグラフィ光学系を開発する.非直交型2軸ロイドミラー干渉計光学系に波面制御を融合して,不等ピッチ2軸ドットアレイの高精度創成を実現すること,波面制御型の非直交型2軸ロイドミラー干渉計にデュアル波長レーザ光源を導入し,レジスト透過レーザによる観測干渉定在波をもとに,レジスト吸収レーザで得られる露光干渉定在波をインプロセスで「その場」推定するアルゴリズムを確立し,パターン創成プロセスの効率と精度を向上すること,および露光サブビーム(直接/X/Yビーム)の波面を独立に制御するアルゴリズムを構築し,2軸干渉定在波中の各光スポットの独立制御によるマスクレスでのサブμm級自由パターン露光を実現すること,を目的とする. 計画初年度となる令和4年度は,露光干渉定在波と観測干渉定在波,二つの定在波を生成する干渉計光学系を構築するとともに,観測干渉定在波を「その場」観察する光学系を構築した.まず,干渉定在波を生成する非直交型1軸ロイドミラー干渉計を構築した.波長の異なる2つの半導体レーザを光源として採用し,同軸にアライメントした.また,長波長レーザをもとに基板上に生成する観測干渉定在波を「その場」観察する光学系も設計・構築した.基礎特性実験の結果,観測干渉定在波による結像パターンをもとに,短波長レーザで基板上に生成する露光干渉定在波の干渉縞ピッチを推定可能であることを実験的に明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画どおりに干渉縞生成光学系,干渉縞観測光学系の構築を終え,観測干渉定在波による結像パターンをもとに,短波長レーザで基板上に生成する露光干渉定在波の干渉縞ピッチを推定可能であることを実験的に明らかにできたこと,干渉縞生成光学系に波面制御光学系を組み込み,基礎測定評価実験により干渉縞制御実現が期待できる実験結果が得られていることから,おおむね順調に進んでいるものと判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
実施計画のとおりに実施する予定である.計画2年目となる令和5年度は,波面制御によるラインパターンの不等ピッチ化実現に取り組むとともに,干渉縞生成光学系の2軸化に取り組む.また並行して干渉縞をレジスト基板に転写する実験装置の構築に取り組む.
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