2022 Fiscal Year Annual Research Report
Radio channel control technology for robust millimeter-wave mobile communications
Project/Area Number |
22H01482
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高田 潤一 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (90222083)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 電波伝搬 / ミリ波 / 反射板 / 遮蔽損失 / ポイントクラウド |
Outline of Annual Research Achievements |
a)道路上の地物による電波伝搬の遮蔽特性の予測:本年度は第3世代携帯電話端末および第5世代携帯電話基地局から発射される実運用信号を用いて単一樹木による伝搬損失測定方法について検討を行った.前者についてはソフトウェア無線機を使用して電波強度を測定するプログラムを構築し,後者についてはSSB信号を計測するエリアテスタを使用して測定する方法を構築した.後者の方法を用いて,直径約1mの孤立樹木に対して試行的な測定を行い,28GHzにおいて最大27dB以上の遮蔽損失が存在することを確認した. b)ポイントクラウドを用いた電波散乱過程の同定:過去に11GHzで計測を行った屋外環境における伝搬路の角度遅延特性をポイントクラウドで表現した3次元空間情報と組み合わせることにより,角度遅延特性から散乱点の同定を行うプログラムの構築を開始した. c)特定領域に電波を散乱させる反射板の設計:a)の測定に使用した環境を例に取り,28GHz帯において電波が与えられた特定の領域に散乱するような曲面反射鏡の設計について検討した. d)表面上で任意の位相回転を設定可能な反射板の設計:c)とは別個に,マイクロストリップアンテナを素子としたリフレクトアレーの設計方法を検討した.移相器の代わりにストリップの大きさによって変化するリアクタンス成分を用いて任意の位相回転を実現する方法を提案しにし,電磁界シミュレーションを用いて約300度の範囲で位相回転が可能となることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
10月に進学を予定していた学生が急遽進学を取りやめてしまい,当該学生が担当する予定だった遮蔽に関する計測とモデル化が中断してしまったため,過去にマイクロ波を使用して実験を行った成果をベースとしてポイントクラウドを用いたデータ解析に切り替えて検討を進めているが,進捗が遅れ気味である.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度については新しい大学院生の受入が見込まれず,研究員と在籍学生により,主にポイントクラウドを用いたデータ解析と反射板の設計を中心に研究を進める予定であるが,当初の目的が達成できるよう活動を絞って取り組む予定である.
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