2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a pseudo-scale model experimental system for the use of radio waves under shallow water.
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22H01485
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
石井 望 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50232236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 応明 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (70267342)
陳 強 東北大学, 工学研究科, 教授 (30261580)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 疑似スケールモデル / 海中電波利用 / 室内実験系 / 位置推定システム / アンテナ対向実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラテラル波効果を含めた大気・海中2層問題に対応させた疑似スケールモデル実験系を実現するため、2022年度は、3機関で以下の(A)~(C)の課題を分担して実施した。 (A)疑似スケールモデルの検証:FDTD法による数値シミュレーションおよび水槽実験により、スケールファクタと電界分布の疑似スケール則からのずれの関係を定量的に明らかにした。さらに、ラテラル波効果に対応した大気・海中2層問題疑似スケールモデルが、波源近傍という条件の下で妥当であることをFDTD法による数値シミュレーションおよび水槽実験により定量的に確認した。 (B)疑似スケールモデル実験系の改修:MHz帯で疑似スケールモデル実験系を実現する上で解決すべき、不平衡電流の影響およびアンテナ素子間アイソレーション問題について、2つの実験系改修により取り組んだ。(B-1/B-3) アイソレーションが十分に取れる機械式RFスイッチを実装し、電子式RFスイッチを利用した場合との受信レベルを比較し、両スイッチでほぼ差違が生じないことを確認した。また、(B-2) 測定系に生じる不平衡電流の影響について、フェライトコア装荷の有無により測定電力分布を比較したところ、有為な差違は生じないことを確認した。不平衡電流による影響と思われた現象は、水面上でのラテラル波発生位置が受信アンテナの微妙な設置ずれによるものと考察している。 (C)疑似スケールモデルによる海中位置推定システムの検証:海面上に20mおきに設置された9個の受信アンテナの受信信号振幅により海中の送信アンテナの位置を推定する問題に関して、研究室に設置可能な疑似スケールモデル実験系にて疑似的に実現した3D伝送特性測定および関連する数値シミュレーションを完了した。研究代表者の石井が検討している簡易位置推定アルゴリズムにより位置推定の可能性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(A) 疑似スケールモデルの検証については、申請当初に数値シミュレーションおよび水槽実験による検証とも完了している。しかしながら、疑似スケールモデルでは、海水部分の食塩水がスケール後の周波数において導電媒質でないといけないという問題についてクリアする必要があり、その方策についての理論的な検証を進め、スケールファクタの他にスケール後の導電率を調整すればよいという方向性を見出すことができた。 (B) 疑似スケールモデル実験系の改修においては、MHz実験系の構築にあたり確認すべきである不平衡電流の問題、素子間アイソレーションの問題について実験的に解決を図ることができた。さらに、何度かの実験を繰り返す過程で、ラテラル波領域の分布がずれる理由についての考察を得ることができた。数値シミュレーションなどでその妥当性を確認する必要があるが、ラテラル波のふるまいを理解し、システムを組み上げる上での大きな知見が得られたと考えている。 (C) 海中位置推定を疑似スケールモデル実験結果を利用して実施するためも、(A), (B)を実施する過程において疑似スケールモデル実験の精度改善を試みた。数値シミュレーションおよび疑似スケールモデル実験とも完了しており、研究分担者の高橋が取り組んでいる位置推定システムへの適用を試みているところであり、申請時の計画のとおりに進行している。
以上のように、申請時の計画よりも順調に研究は進んでおり、申請時には想定していなかった新しい知見が得られている。特に、疑似スケールモデルにおいて、スケールファクタの他にさらに1つの変更可能なパラメータが存在するという可能性を見出した点は、疑似スケールモデルが単なる数学モデルとしても面白さだけでなく、より現実に即して調整可能なスケールモデルである観点で工学的にも有用であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
申請時の計画通りに研究を進めていくのと同時に、疑似スケールモデルの可能性について数値シミュレーションおよび実験を通じて確認していく予定としている。
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Research Products
(9 results)