2022 Fiscal Year Annual Research Report
石灰石骨材コンクリートにおける微細ひび割れの発生制御と高性能化
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22H01565
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
半井 健一郎 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (10359656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 由布子 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (30624564)
千々和 伸浩 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (80546242)
佐川 孝広 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (90621045)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | コンクリート / 骨材 / 膨張材 / ひび割れ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,微細ひび割れを構造と材料の複合問題としてとらえ,その発生機構を明らかにしたうえで,コンクリート構造物としての性能への影響を定量的かつ体系的に分析することで,性能向上のために微細ひび割れを積極的に導入する手法を確立することである.これにより,せん断耐力の低下によって構造安全性を低下させるという,石灰石骨材を用いたコンクリート構造物の課題を解決するとともに,材料設計と構造物の性能評価を直結させるものである. 本年度は,まず,材料物性の化学反応の観点からの評価として,材齢初期からの膨張材の反応とそれに伴う拘束膨張ひずみの発現に関する分析を行った.次に,膨張材の添加量を変化させた膨張コンクリートに関して,透気性の観点から,微細ひび割れと耐久性の関係を分析した.特に,鉄筋の配置による膨張の拘束方向の違いの影響に着目した検討を行った.塩分浸透性に関しては,透気性を評価したのちにコアを採取して実施する.さらに,石灰石骨材膨張材コンクリートを用いたRCはり試験体を用い,過膨張によって生じた微細ひび割れが石灰石骨材によるせん断強度の低下・回復に及ぼす影響を議論した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
およそ当初計画の通りに研究が進んでいる
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Strategy for Future Research Activity |
まず,材料物性の化学反応の観点からの評価として,材齢初期からの膨張材の反応とそれに伴う拘束膨張ひずみの発現に関する分析を継続する.次に,膨張材の添加量を変化させた膨張コンクリートに関して,拘束鉄筋の量や方向の影響に着目し,透気性に加え塩分浸透性の観点から,微細ひび割れと耐久性の関係を分析する.さらに,石灰石骨材膨張材コンクリートを用いたRCはり試験体を用いた繰り返し載荷試験を行い,過膨張によって生じた微細ひび割れが石灰石骨材によるせん断強度の低下・回復に及ぼす影響を議論する.
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Research Products
(2 results)