2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high-precision estimation method of uncertainty in Bayesian structure inverse analysis
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22H01579
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Railway Technical Research Institute |
Principal Investigator |
松岡 弘大 公益財団法人鉄道総合技術研究所, その他部局等, 研究員(移行) (60747202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貝戸 清之 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (30467550)
水谷 大二郎 東北大学, 工学研究科, 助教 (30813414)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ベイズ更新 / 構造逆解析 / 不確実性 / データ取得戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
デジタルツインにより作成したモデルの良し悪しの評価は、デジタル化に伴う今後の新たな課題と想定されるが、不確実性の観点に基づく体系的な整理はなされていない。本研究では、デジタルツインの根幹技術である測定データに基づく構造モデルパラメータの推定において、特に鉄道橋を対象として、これまで困難であったパラメータ間の相関を考慮した不確実性評価法の開発を目標とする。 当該年度は測定データに基づく構造モデルパラメータ(固有振動数、支承支持ばね係数、モード減衰比)の二段階ベイズ推定手法に、昨年度開発した列車通過時の橋りょう応答の高速計算アルゴリズムを導入した。これにより、推定に要する計算時間を一般的な計算アルゴリズムを利用した場合の半分から1/4程度に高速化した。また、開発した手法の実橋りょうでの有効性を検証するため、支間長約30mの高速鉄道橋りょうを対象とし、実測最大変位データに合わせて橋りょうモデルパラメータ(固有振動数、支承支持ばね係数、モード減衰比)のベイズ推計を行った。一段階目におけるマルコフ連鎖モンテカルロシミュレーション(MCMC)法の結果、各パラメータ分布はパラメータ間の相関により大きくゆがむことを確認した。提案した二段階目の推定(レプリカ交換MCMC法)により不確実性評価のためのサンプルを大量に補填することで、MCMC法のみでは対応するサンプルが少なく十分に評価できなかった各パラメータ相関を考慮した下限5%の空間を評価できることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過去測定データへの構築手法の適用と検証および論文執筆など、当初計画に基づき順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、学習に利用するデータ数を変更し、モデルパラメータの不確実性にデータ取得が及ぼす影響を明らかにすることで、不確実性制御に関する知見を取得する予定である。
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