2022 Fiscal Year Annual Research Report
Challenges to Failure Scenario Guided Design of Geotechnical Structures
Project/Area Number |
22H01583
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大竹 雄 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90598822)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
肥後 陽介 京都大学, 経営管理研究部, 教授 (10444449)
糸井 達哉 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (60393625)
吉田 郁政 東京都市大学, 建築都市デザイン学部, 教授 (60409373)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 信頼性工学 / データ科学 / 偶発性荷重 / 破壊シナリオ誘導型設計 / レジリエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,偶発荷重時の信頼性設計の全体フレームワークを開発する.このフレームワーク構築のための要素技術として,1)致命的な破壊シナリオの発見法,2) 最適観測点配置法と即時状態把握法を開発するとともに,3)実河川堤防の被災事例の再現解析に基づいて,提案法の有効性を実証することを目指している.当該年度は,1), 2)の開発のための数理モデルの基本的な定式化のための情報収集と理論構築を行なった.加えて,3)を実施するための大規模データベースの整備に着手した.1)については,固有直交分解に基づく次元圧縮モデルをベースにした線形近似モデルと従来の信頼性解析理論を連結することで,代理計算モデルによる信頼性解析の効率化,観測点の最適化の解析的手法の立案に関する基礎理論を構築した.簡単な数値実験データを用いた検証により有効性を確認した. 2)では,包絡形状関数と周波数非定常確率過程の組み合わせにより複雑な地震動時刻歴を10程度のパラメータに情報圧縮して管理する方法を提案し,サイト固有な入力地震動の絞り込みや信頼性解析の効率化のための基本的な定式化を行なった.なお,提案している数理モデルを国際会議で発表し,関連分野の多くの研究者と意見交換をして,モデル改善のための情報収集を行なった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)致命的な破壊シナリオの発見法,2)最適観測点配置法と即時状態把握法に関する基本的な数理モデルの構築が完了し,簡易な数値実験による検証を行なった.また,最終的な総合検討である,3)実河川堤防の被災事例の再現解析へ向けてのデータ整備に着手した.概ね順調に研究が進んでいる.
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度定式化した数理モデルの改善とToyモデルを用いた検証を行う予定である.1)については,動的モード分解の導入により,より動力学的性質を付与した代理モデルを構築することを目指している.2)については,より多様な地震動波形のモデリングのために,非定常パワースペクトルとして地震動波形データを高次元化して,より多様性のあるモデリングの可能性を研究する予定である.また,構築した数理モデルとその有効性検証結果をまとめた学術論文を投稿するとともに,国際会議での発表を通じて国内外に公表する予定である.
|