2023 Fiscal Year Annual Research Report
Deployment of Selective Water Treatment Technology Using Sulfate Radicals to Control Disinfection Byproducts
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22H01629
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
酒井 宏治 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (70533123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗栖 太 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30312979)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 紫外線水処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
オゾンや紫外線過酸化水素(UV/H2O2)処理で生成するOHラジカルは、高い酸化力で難分解性の有機物を酸化分解する処理であり、高度水処理手法として、用排水システムにおける健康リスクの低減に効果を上げてきた。だが、無差別/非選択的な反応に起因する、発がん性物質臭素酸の生成など、新たな課題が散見されている。 そこで本研究では、OHラジカルと比較して反応に選択性がある硫酸ラジカルを利用し、水処理に用いた際の反応の選択性を明らかにすることを目的とした。 具体的な有機物試料として、水道原水中に含まれ、かつ浄水処理においても残存する、Epinastineなどの複数の物質を対象とした。対象とした有機物試料に対して、UV/PSとUV/H2O2の効果について比較したところ、どちらの処理でもほぼ同等の効果が見られることが判明した。一方、寄与しているラジカル種の割合について、それぞれプローブ物質を用いて比較検討したところ、UV/PSとUV/H2O2では、寄与しているラジカル種の割合が異なることが分かった。すなわち、UV/PS系では硫酸ラジカルの寄与が大きいことが明らかになった。 検討対象とする消毒副生成物についてはトリハロメタン及び含窒素消毒副生成物の一つであるハロアセトニトリルを検討対象として定めた。また、ヘリウムを使わない分析方法として、水素ガスをキャリアガスとして用いる分析方法を検討し、その手法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画にあったUV/PSとUV/H2O2の比較について執り行っている。また、消毒副生成物の分析体制も整えており、順調に成果を上げている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に基づき、精密質量を用いた分析を進める。
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