2023 Fiscal Year Annual Research Report
製造・施工時の情報が未知なセメント系材料の非破壊な状態推定・異常検知手法の構築
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22H01634
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
藤本 郷史 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (30467766)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | センシング / モニタリング / 物性推定 / 高次元データ / 異常検知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,非破壊計測・モニタリングによる高次元データから,セメント系材料の耐久性に関わる状態推定・異常検知をおこなう手法を開発することを目的としている。2023年度には,以下の研究を実施した。2022年度に行った取得すべき物性値の種類・精度などを整理(項目A)および物性推定モデルに必要な実験データベースを構築(項目B)に基づいて,多次元電気化学計測に基づく強度・含水率の同時推定モデルの構築と精度検証(研究項目C-1, C-2),多次元電気化学計測に基づくモルタルのひずみ推定モデル構築と制度検証(研究項目C-1,C-2)を行った。また,載荷履歴推定のための実験データベース構築に向けて接触型計測法の開発および予備実験を行った(研究項目B-1)さらに,多くの情報が喪失した放置建築物研究(別研究)の成果を受け,多次元点群データへの本研究成果の適用の展開可能性が見込まれたので,放置建築物内へ立ち入って点群データを取得し,本研究で開発する手法(多次元データに適した手法)の多次元な点群データへの適用を試行した(研究項目A-1, D,E-2)選定が遅れている超音波計測装置については研究協力者の支援の基に選定作業を進めた。また,RILEM, ACIの研究委員会に参画して研究成果の還元を図るとともに,1件の国際共同研究の開始に向けて調整作業を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験・解析的な研究成果については当初計画を上回る成果を得ている部分がある。また,国際共同研究などの着手も進めている。以上のように「当初の計画以上」と評価されるべき部分が複数あるが,当初計画のより機器選定の一部が遅れている点,成果公表が遅れている点などがあるので,「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果の公表を早期に進める。また,国際共同研究にむけた準備も進める。機器選定については,円安による国際発表の経費の顕著な増加,円安・機種廃盤の影響などによる予算不足が懸念されるが,調達に向けた調整を進める。
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